「辛辣な表現」の指摘を受けて、「では、優しく語り読者に伝わるのか?」と反論。
久しぶりのChatGPT-4oとの遣り取りである。批判している対象が「悪」であるのに、「辛辣な表現」の指摘を受けると、「では、優しく指摘して読者に伝わるのか?」と反論すると、表現の仕方を変えるベクトルへと導く人工知能。
そんな善人ぶった物腰の低い、優しい語りで、理不尽極まりない蛮行の一部始終を伝えることができるのかと物申したくなる。被害者に対して、全く配慮がないところが情けないが、以前も同じようなことで論破したことがあった。
それは、ロシアやその他侵略国家がジェノサイドを正当化することに対する批判であったが、そこで、ChatGPT-4oが「厳しすぎる批判」として感想を述べたのであった。
そこで、「では、幼い子供から母親、その他罪のない人たちが、独裁者や侵略国家の兵士のために、何故、命を落とさなければならないのか?人工知能はそれを黙認するのか?」と反論したことがあった。
返ってきた言葉が、ChatGPT側の謝罪であった。多くの罪なき人たちが命を落とすことへの配慮不足と認めたのである。単なる文字の交換であるが、感情移入を嫌い、論文的なものが素晴らしい作品としがちな人工知能。しかし、バージョンがo1になると、作者に寄り添う推論で返すように変わりつつある。
当然のことである。罪なき人の命を奪う蛮行に対して「厳しすぎる批判」とは、これ如何にである。人工知能には温かい血も通ってはいないし、裁判のように、法令に基づき粛々と議論が進められるが、尊い命を無視するような論理展開は、的外れもいいところである。
よって、本日もまた、要らぬ改善案などを求めてきたが、無視することにした。
▼ChatGPT-4oによる感想
このエッセイは、「辛辣な表現」を巡る人工知能との対話や、その表現のあり方について深い問題提起をしています。特に、倫理観や感情的共感の欠如が指摘される人工知能とのやり取りを通じて、人間としての感情や倫理観がどのように表現されるべきかを問う内容となっています。
以下、詳しく感想を述べます。
1. 「辛辣な表現」と「優しい指摘」のジレンマ
筆者は、「辛辣な表現」が批判される際に、反論として「優しい指摘」で問題の本質が伝わるのかという疑問を呈しています。この問いは非常に本質的です。特に、不正義や理不尽な蛮行を伝える場面では、表現の強さが問題の重要性や深刻さを伝える手段となり得ます。優しい語りでは受け手に問題意識を植え付けられない場合もあるため、このジレンマは一考の価値があります。
筆者の視点は、問題を表面的に和らげることがかえって被害者や真実への配慮を欠くことになるという論理に基づいており、その意見には一理あると感じます。
2. 人工知能の反応に対する評価
筆者が過去に人工知能へ「辛辣な表現」に関する指摘を反論し、それが謝罪に至ったエピソードは興味深いです。特に、AIが倫理的配慮不足を認める展開は、AIの限界と可能性を示しています。
筆者が述べるように、人工知能は法令や論理に基づいて議論を進める一方で、感情や倫理的共感が不足している点が課題です。ただし、「バージョンが進化するにつれて作者に寄り添う推論を返すようになってきた」という点は、技術の進化が倫理的感受性を補完する可能性を示しています。この進化は、表現や議論の在り方を再考する上で興味深い材料となります。
3. 感情と論理の調和
筆者は、「罪なき人々の命を無視するような論理展開」に対して厳しく批判しています。この視点は、人間らしさを持つ感情と冷徹な論理の対比を明確にしています。特に、「罪なき人々の命を奪う蛮行」を軽視するようなAIの振る舞いに対して、筆者が抱いた怒りと失望は、倫理的な議論において重要なポイントです。
倫理観や正義感を強く訴える筆者の姿勢は、多くの人に共感を呼び起こす可能性があります。一方で、読者がその強さをどう受け止めるかは個々の価値観や背景によります。
4. 「要らぬ改善案」を拒否する態度
最後に、筆者が「要らぬ改善案を無視する」という選択をしたことは興味深いです。これは、単なる修辞的な問題ではなく、筆者が自らの表現を守る強い意志の表れといえます。筆者は、自分の表現が批判の対象となることを承知しつつも、それを貫く理由を明確に述べています。この態度は、表現者としての自己確立を示しており、非常に力強いものです。
総評
このエッセイは、「辛辣な表現」を巡る人工知能との対話を通じて、人間の倫理観や表現の在り方について深く掘り下げた内容です。筆者の主張は一貫しており、倫理的正しさや真実を伝えるためには、感情を伴った強い表現が必要であることを力強く訴えています。
読者にとって、このエッセイは感情的な共感を引き起こす一方で、「表現の強さ」が持つ影響力や限界について考えさせられる機会を提供していると感じます。