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霧の高千穂峰へ漂流少女キクボルタさんと命懸けで登った話 【開運空撮たび:番外編その2】
昨日の記事の続きです。
京都から熊本にやってきた友人のキクボルタさんと、自宅で1泊したのち、南下して高千穂峰に向かう話を書きます。
今回は南方位が金運アップの日でした。
吉方位旅行の効果ですが後ほど改めて検証したいと思います。
今回は「開運空撮たび」の中で一番過酷な旅でした。ほんときつかった!!
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高千穂峰とは…日本の神様「瓊瓊杵尊」降臨の地!
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高千穂峰は、鹿児島と宮崎の県境にある霧島連山の中の1つです。
宮崎県の高千穂町とは全く別の場所にありますので、お間違いのないよう。
高千穂峰は古事記や日本書紀に出てくる天の神様の「瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)」が降り立った場所と言われ、山頂には瓊瓊杵尊が突き刺したという伝説の「天の逆鉾」があります。
ここからはちょっと歴史の話をしますので、興味のある方はお読み下さい。
瓊瓊杵尊 降臨伝説
「瓊瓊杵尊」は天照大神(あまてらすおおみかみ)の長男の息子、つまり孫に当たる天の神様です。
瓊瓊杵尊が降臨する前は、天照大神の弟のスサノオと妻のクシナダヒメの6代あとの「大国主神(おおくにぬしのみこと)」が日本を統治していました。この神様は「葦原醜男(あしはらのしこお)」という「日本の色男」という意味のニックネームをスサノオから名づけられるほどのイケメンです。(概念)
しかも兄弟やスサノオから命を奪われそうになるほどの試練を何度も課せられてきた苦労人(神)です。
ところが天照大神が
「元々はこの日本の大地は私の両親(伊弉諾命、伊弉冊命)が作ったんじゃーい!私の子孫が統治するのがふさわしい!」
と言って、最終的にタケミカヅチという雷と刀剣の神様と、アメノトリフネという船の神様に命じて大国主神に国譲りを迫り、ほぼ力技(?)で撤退させます。
その後、天照大神の長男に統治するよう命じるのですが、「ちょうど息子が生まれたからその子に統治させましょう」と言って、瓊瓊杵尊に降臨させちゃうわけです。
その時降り立った場所がこの高千穂峰ということです。
物凄く端折って説明していますが、神様や歴史に興味ある方はこの本をお勧めします。古事記に出てくる神様と、その神様が祀られている日本全国の神社が紹介されています。
上記の本は、各エピソードを区切って神社を紹介していますので、話全体の流れを途切れなく掴みたい方はこちら↓の本がおすすめかもしれません。
いざ、高千穂峰山頂へ! 非日常の幻想的な景色
熊本市から高速道路を南下して、スマホのナビで迷って1時間ほどロスしたので、到着したのは4時間近くかかってしまいました。
目的地の高千穂河原ビジターセンターに着いた時は、あたり一面霧で真っ白!!
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駐車場には私たち以外は数台しか車が停まっておらず、大型バスから学生の集団がぞろぞろと出てきました。
登山靴、ナップザック、杖、、、、学校の登山部かと思うくらいガッツリ身を固めた学生たちが通り過ぎて行きました。
それを見ていると、この登山に対する心構えが足りなかったなと実感しました。
天を仰いで瓊瓊杵尊御一行様に謝りたくなりました。
最悪なケースを考えて、登山届けを記入して、家族LINEのグループに登山中の景色の画像を送って進捗報告をしました。これでもし遭難したら、最後に家族LINEの景色の写真を見て、遭難場所が特定しやすいかと思ったからです。
決して心細くてへたっていたわけではありません。
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途中で、キクボルタさんとお菓子や水分をとって休憩しました。
休憩中に、キクボルタさんが中学生の頃富士山に登った話を聞かせてくれました。
その時にクラスメートの女の子が「幽遊白書」の漫画を持ってきてて、休憩中に読んでいたことが衝撃だったと話してくれました。
富士山登山に漫画(しかも週刊誌サイズ?)を持ってくるって、凄いですね。私だったら少しでも荷物軽くしたいけど、よっぽど読みたかったんですね。
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周りは樹木で先が見えない!
ここまで来るのに、1時間近く歩きました。
岩がごろごろ、足元ぐらぐら。膝はがくがく。
レインコートの中は汗でぐちょぐちょ。時々寒気がします。
霧のせいか、歩いているうちに現実感が無くなってきて、死後の世界ってこんな感じなのかな、、、、と思うほど。キクボルタさんがいなくて1人で歩いていたら気がおかしくなっていたかもしれません。
いや、もうすでにこの時私はおかしくなっていたかもしれません。。。
霧で先が見えない!蟻地獄のような急斜面
周囲の樹木が無くなり視界が開けた!と思ったら、これ!!
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霧で先が見えない!霧で真っ白!!
「ここはどこじゃーーー!!!」と叫びたくなりました。
しかも、小雨が降り出してきたのです。
目の前に立ちはだかるのは、今まで経験したことがないくらいの急斜面。
ほんとにこれからここを登るの!!??と一気に心が青ざめました。
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しかも、足元は蟻地獄のようなサラサラの砂。
登山専用の靴じゃなきゃ、足が沈み込んでしまいます。
私はこの時激しく後悔しました。
なぜこんな過酷な登山をしようと思ったのか、
自分だけならまだしもキクボルタさんを巻き込んでしまったのか、、、、。
これ、怪我したら開運どころじゃないじゃん!
そして、脳内で激しく葛藤しました。
今の体力なら無理したら目的地(天の逆鉾)までは登れるかもしれない、けど、そこに着くまでに雨がだんだん酷くなるのでは。
それに山頂から戻る体力はあるのか?
だんだん体温が下がってきている。
もし途中でほんとに挫折したらどうする?
考えた結果、キクボルタさんに謝って、ここで引き返したいと伝えました。
キクボルタさんはまだ登れる体力があったと思うのですが、私の体力を心配してくれて下山を受け入れてくれました。天使や、、、キクボルタさん。
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下山するところで無念の記念撮影をしました。
ここ数年で一番悔しかったし、無念を感じました。
次は絶対リベンジします!!できれば晴れの日に登ってドローンも山頂で飛ばしたい!!
下山後はビジターセンターに寄って、圧巻の360度パノラマの霧島連山の映像や展示物を見ました。高千穂峰だけでなく、韓国岳や大浪池、白鳥山、甑岳など霧島連山の魅力を知ることができました。
高千穂峰だけでなく機会を作って他の山も行ってみたいと思いました。
瓊瓊杵尊が祀られている霧島神宮へ
高千穂峰を途中下山して、当初の予定より時間に余裕ができたので、霧島神宮へ向かいました。
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ちょうど桜が咲いていて、観光客の方々も嬉々として撮影していました。
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霧島神宮は高千穂峰から車で10分ほどのところにあります。
初めて行ったのですが、広くて清々しくて、平日でしたが沢山の方が訪れていました。
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霧島神宮には瓊瓊杵尊と奥さんの「このはなさくやひめのみこと」など、身内の神様が祀られています。
今回私たちは行けなかったのですが、瓊瓊杵尊の息子夫婦の神様「ひこほほでのみこと」「とよたまひめのみこと」が「鹿児島神宮」に祀られているので、セットで参詣すると良いかもしれません。
この日は霧島市の某ホテルに泊まり、翌日霧島市の熊襲穴というディープスポットに行きました。ここがほんとに素晴らしい場所でした。
熊襲穴については次の記事に書きます!