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卒業するキミへ おすすめの絵本

小学校の学校図書館の学校司書として日々勤務する私が、卒業生に送りたい絵本を5冊、集めてみました。

読み聞かせに何分かかるのか目安も載せいています。もちろん、プレゼントとしてもおすすめです。

書影はopenBDより利用しています。



たいせつなこと 

マーガレット・ワイズ・ブラウン さく                レナード・ワイスガード え
うちだややこ やく  
フレーベル館  2001年刊 
読み聞かせにかかる時間…4分

大御所マーガレット・ワイズ・ブラウンと、レナード・ワイスガードの堂々たる1冊。原書は1949年刊、多くの人に読み継がれてきました。絵は少々古いかもしれませんが、1ページごと色彩に変化があり飽きさせないので、大人数の読み聞かせにも対応できます。なんといってもラスト1ページにこめられたメッセージが感動を与えます。翻訳は内田 也哉子です。



たくさんのドア

アリスン・マギー 文  
ユ・テウン 絵  
なかがわちひろ 訳
主婦の友社 2018年刊   
読み聞かせにかかる時間…4分

「きょうも あしたも あなたは  たくさんの ドアを あけていく そのむこうに たくさんの あたらしいことが まっている」…と、卒業生にぴったりの言葉から始まります。

この絵本で語られる言葉は、穏やかだけれども力強く心に響きます。ぜひ読んでみて下さい。同じ著者、訳者の「ちいさなあなたへ」もおすすめの1冊です。




かべの むこうに なにが ある?

ブリッタ・テッケントラップ 作 
風木一人 訳
BL出版  2018年刊  
読み聞かせにかかる時間…6分

大きな赤い壁がありました。知りたがりの小さなねずみは、この壁のむこうに何があるのか気になって、みんなに聞いて回りますが…。知りたい気持ちと勇気があれば、ほんとうのことが見えてくる、世界はとっても広いんだよ、そんなメッセージが込められた1冊です。

2019年度、青少年読書感想文全国コンクールの小学校高学年の部の課題図書にもなりました。絵がきれいで、大きな絵本なので読み聞かせにもぴったりです。





からすたろう

やしまたろう 文・絵   
偕成社  1979年刊  
読み聞かせにかかる時間…8分

入学したばかりの体の小さな男の子「ちび」は先生をこわがり、クラスのだれともともだちになりませんでした。べんきょうのじかんも、やすみじかんもひとりぼっち。六年生になったとき、担任のいそべ先生は、それまでの先生とは違い、誰もいない時ちびと話したり、ちびの書いた絵や習字をほめて壁に貼りました。そして学芸会で、ちびはからすのなきまねをみんなのまえで披露します。

約100年前の日本が舞台で、学校、町並み、山の様子など、古き良き日本が描かれています。学校の先生や教育に携わる方にはぜひ読んでもらいたい絵本です。感涙必至、読み聞かせの時は泣かないよに気をつけて!



はじまりの日

ボブ・ディラン 作
ポール・ロジャース 絵
アーサー・ビナード 訳
岩崎書店  2010年刊
読み聞かせにかかる時間…3分

May you stay forever young, forever young...
あなたならこの文をどう翻訳しますか?
「いつまでも若く」って感じでしょうか?
Google翻訳は「永遠に若くなりますように」でした。


この絵本では
「毎日が きみの はじまりの日 
きょうも あしたも あたらしい きみの はじまりの日」と訳されています。

これはボブ・ディランの名曲「フォーエバー・ヤング」ーー彼が自分の小さな息子をおもって書いた歌詞を絵本にしたものです。
アーサー・ビナードの訳が自然で希望を抱かせます。最終ページには1枚1枚の絵に解説がつけられていて読み解くのも楽しいです。中学生以上にもおすすめできる1冊です。読み聞かせの時にはぜひ「forever young」の曲をかけてみて下さいね。



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