『MIU404』抜群のストーリー展開と心打つ台詞の数々
今更ながらまとめて鑑賞。
ドラマを毎週見るというのはどうにも続かないのだが、ある程度まとめて見るとなるとノリにノッてる時は意外といける。
ドラマの概要はこちら↓
「機動捜査隊」という現場に最初に駆けつける警察官に軸にしたドラマだ。
面白いと評判には聞いていたが、予想以上に面白かった。
主人公の2人の特徴・性格についても的確にわかりやすい説明が述べられているので省略するが、
刑事ドラマによく見受けられる全く異なるタイプの2人が互いの長所・短所を補い合っていく。
基本的には1話完結なのだが、要所要所に重要人物が登場し、長い間ネックになっていた事件を解決すべく紐解いてゆく。
刑事ドラマに必ず?出てくるようないわゆる「異端児」的存在は物語を面白くするキーパーソンになると個人的には思っているが、その異端児の実は根っこは真面目な部分、一方で「堅物」というイメージがつくようなキーパーソンの実は異端な部分というのがうまいこと掛け合わさってできた関係性が物語をさらに面白くしているように思った。
面白さにとどまらず、扱う問題は現代社会に存在する犯罪やそれに繋がる可能性のある根源に焦点をあてているところであった。
犯罪に限らず、現代社会に生きる人々が感じる悩みなどにも焦点をあてた場面での言葉の数々がとてもよかったので引用・記録しておく。
これはきっと、社会問題に対するひとつの意見。
簡単なことではなく、意見として述べることすら難しさを感じる問題。
でも心を動かされるだけの言葉の強さがそこにはあった。
都内にかぎらず、街のいたるところで外国からきた人たちが働いている。
例えばコンビニでの仕事だって、下手したら日本人のアルバイトよりもよほど仕事が早くて真面目かもしれない。(絶対とは言わないが、いち意見として)
実際に彼らのおかげで助かる人がいたり、社会が回っているのもそう。
それでも何か事が起こったとき、理不尽の矛先は彼らなのか。
きっとそれは現実の社会でも起こっていること。
ただの一市民の自分には何ができるのか?どうを考える必要があるのか?
失敗を認めること、自分が使えない(たとえそうでなくとも)ことを認めることの怖さというのは社会に出たばかりの若者、新しいコミュニティに属したばかりの人々にごく自然に生まれる感情。
それを言い出すこと、さらけだすことは勇気のいることと感じる人へのエールの言葉だと思う。
残酷で意地悪な人もいるのかもしれないけれど、受け止めてくれる人はきっとたくさんいる。たとえそれが冷たい態度だとしても受け止めて助けてくれる人がいる。
「人は誰でも何かのスイッチで進む道を間違える。」
人生のいたるところに潜んでいるスイッチ。それを押すことができるのは自分しかいないかもしれないけれど、押させる原動力やきっかけになりうる出来事や出会いは当たり前のようにそこらじゅうに転がっている。
「社会」について、「自分」についてすごく深く考えさせられるドラマだった。
またいつか見返したいドラマだった。