つい手にとってしまう時計2
腕時計を何本か持っていても、つい手を伸ばしてしまう時計というのがある。
それが先日記事にしたオメガとこのセイコーである。どちらも直径34ミリで手巻きで薄いという共通点がある。結局そういうことなのだ。
この時計はセイコークロノスというモデルで、東京亀戸に第二精工舎があった時代のキングセイコーが出るまでのフラッグシップだった。ぼくは以前亀戸に住んでいて、その記念にこの時計を買い求めたのであった。
この時計については以前書いたものがあるので、もしよかったら合わせてご覧ください。
オメガがオールシルバーでまとめられているのに対し、クロノスはゴールドの針とインデックスを持っている。だからぼくはその時の気分でオメガにしたりクロノスにしたりする。クロノスはセイコーの高級機だけあって、秒針が文字盤の湾曲に合わせて曲げられている。だからどうしたと言われそうだが、こうした細かい積み重ねが高級感を演出するのだろう。実際に先曲げ加工をするだけでも手間はかかっている。
この時計はなんといっても12のアラビア数字が効いている。アラビア数字が入ると時計の顔が丸くなる。その数字の形もなんとも言えない味を感じる。
34ミリの時計はいい。35ミリでも悪くはないが34ミリの時計を腕にはめたときのしっくり感は絶妙だ。たった1ミリの違いだが、時計のように小さなものはその1ミリは大きな差となる。最近の時計はデカ時計ブームが一段落したのはよいがなんとなく38ミリがスタンダードサイズということで定着してしまった。36ミリでさえレアなのだから、現行品で34ミリなど夢のまた夢だ。
ぼくのクロノスはシリアルナンバーからすると1961年製造らしい。2024年の現在から63年も昔に作られたことになる。実に古い時計である。
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