【詩】もうひとつの償い
お願いがあります貴方
もしもそちらで神様に会ったら
聞いてくださるでしょうか
私から貴方を奪ったあの人のことを
許さないことは罪でしょうか
貴方なら何と答えますか
一度きりの過ちと知って
それでも受け入れられず
傷付けました
罵りました
忘れようとして
忘れられなくて
あの人の偽りの無い気持ちがそうさせたのか
私はどうすれば良かったのでしょう?
弱い生き物なのはわかってます
それは開き直りではなく
あくまで言葉の上で
それでも見知らぬ優しさに触れ
閉ざされてた心が揺さぶられ
そんな時、何が変わり
何が始まるのでしょう?
貴方のいる同じ場所にいつか行けると信じられたら
私は背筋を伸ばそうと思います
あの人の優しさが深い霧で曇らぬよう
私が悲しみの雨で染められぬよう
どうぞ背中を押してください
それが出来るのは貴方しかいない
今の私には
明日、手紙を書きます
その時は少しでも気持ちが晴れやかで
出来れば空も晴れてますように
力をください
こんな私に
勇気をください
届きますように
あの人へ
偽らざる今の私の気持ちが
届きますように
これからは私の償いが始まります
どうか静かに見守っていてください
そしていつか本当にまた会えたなら
少しでいいから褒めてください
いいえ
いっぱいいっぱい
褒めてください
貴方へ
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お読みいただきありがとうございます。ちょっと番外編です。本歌取りというかパロディというか、さだまさしの「償い」という歌の引用です。ちょっと考えてて面白かったので書いてみました。
読んでいただき、ありがとうございます。 ほとんどの詩の舞台は私が住んでる町、安曇野です。 普段作ってるお菓子と同じく、小さな気持ちを大切にしながら、ちょっとだけ美味しい気持ちになれる、そんな詩が書けたらなと思っています。