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もしかしたら死にたいと思ってはいなかったのかもしれない。


ホームで電車を待っているとき
到着する電車に吸い込まれそうな感覚に陥った。
そんなに前のことでもない出来事だ。

その時、全く死にたいとは思っていなかった。

死にたいと思ったことがないと言うと嘘になるが
そう思ったのはずっと昔のまだ子どもの頃のことで
その頃はとにかく死に方を考えていた。

ただ、ある時から死にたいとは思わなくなった。

時折消えたいと思うことはあるけれど
死にたいとは違う。死にたくはなかった。

それなのに。

吸い込まれそうになる少し前、
正直病院へ行くべきであろう
精神状態と体調ではあった。

病院へは行かなかったし
今も行っていないけれど。

ひどい状態が少し落ち着いてきて
まだ調子がいいと思える時期のことだった。

一瞬よぎったその感覚が怖くて調べてみると
同じような経験をしているひとが何人もいた。

これまで飛び込んできたひとたちの中にも
そのひとたちや自分と同じようなひとが
何人もいるのかもしれない。

もしかしたら死にたいとは
思っていなかったのかもしれない。

そうなりそうで終わったかそうなったかの
わずかな差がそこにあっただけで。



そう思った。


死ぬわけにはいかないからそれからは
できるだけ端には立たないことにしている。


今もあまり良いとは言えない状態のまま
潰れぬよう気をつけて日々を過ごしているため
いつそれが再びやってくるか怖いのだ。




ただ、その少し後くらいから
つぶやきでは足りない長い文章を
書きたいと時々思うようになった。

学生時代、日常や読み見たものについて
意識せずとも反射的に言葉が溢れ
ひたすら紙やブログやSNSに書き続けていたのに
頭の中でもずっと言葉が流れていたのに
それがこの数年全くできなくなっていた。
3行ほどの日記も書けないくらいに。
言葉が出てこなかった。


けど、再び言葉が流れるようになった。


だからここに書こうと思う。


思ったこととか、読んだ本のことなんかを。




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