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楽そうだと思ったらとんでもなく熱血だった部活に入った話 その2

の続き。

バイオレンス・下ネタあり。
まあたいしたことはないですが。

中学一年生 5~7月ごろのぼく

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さて、バレーボール部に入部した僕。

なんだかんだで同期は15人くらいになった。

そして練習が本格的に始まったのだが。


誰や!バレーボールが楽そうとかほざいたやつは!オレだオレだオレだオレだ!


僕が練習をのぞき見た瞬間は、たまたまゆるかっただけのようだ。
実際は、僕の思っていた10000倍はきつかった。

週に2回、体育館を使えないときは外練習。
まずは近くのお寺まで往復ランニング。

片道2km。近くないわ。
4kmって結構長くない?

小学校を卒業したての運動不足小太り少年には、正直きつすぎる。
ヒザいわすわ。(「いわす」って関西弁でしたっけ?「傷める」の意です)

そして学校に帰ってきてからは校舎の階段を4階まで往復、腹筋、腕立て伏せなどなど容赦ないメニューの数々。

ここはどこ。自衛隊かな。

いきなりこんな練習についていけるはずのない僕。
当然、他の人よりもペースが遅れる。

入部して数週間。その日も同じような練習メニューだった。


「もう家に帰っておはぎを食べながらファミコンしたい。ファミコン持ってないけど。」


そんなことをボーっと考えながら自分のできる限りの力で練習メニューをこなしていた。


「知院!!!ちょっとこい!!!」


顧問のI先生から声がかかった。
I先生は普段はもの静かで穏やかだが、情熱を心のうちに秘めているタイプの先生だった。

はたして、天の声とはこのことか。
あまりにも僕がしんどそうにしているから休ませてくれるのかな。さすがに新入生は別メニューの方がいいよな。実際しんどいし。
ああ、神様、仏様、I先生様。

「はい、なんでしょうか」




「真面目にやれボケェ!!!!!」

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思いっきりビンタ。顔取れるかと思ったわ。アンパンマン、新しい顔よ。

世が世なら教育委員会案件だが、昭和の時代はこれが容認されていた。

「うそでしょ?どこ見てたんですか!先生の目は節穴ですか!!
めちゃくちゃ真面目にやってこれなんですけど!これ以上どないせえっちゅうねん!!
親父にもぶたれたことないのに!!!ブタだけに!!!ブタだけにぃ~~っ!!!ブヒフヒィ~~~ッ!!!!!」

……などとは反論できず、きつい練習を粛々とこなすのだった。

この一件があってから、I先生の新1年生に対する風あたりが若干きびしくなったような気がする。
同期のみんな、なんかごめん。


一方、体育館での練習時は球拾いが新入生のおもな仕事だった。

球拾いなんてそうそう忙しいものではない。
上級生がコートの中でシゴかれている間、球を拾うだけなんて休憩時間みたいなものだ。そうかこれがシエスタか。

あっぱれ!体育館!
Viva!体育館!!
Excellent!体育館!!!

そんなある日、突然I先生は何かを思いついた。


「球拾いは今日からずっとつま先立ちでやれ!あとボールは走って拾いに行け!!」


はいはいわかりましたよ。つま先立ち?ヨユーヨユー。

皆さんの想像どおり、僕はバカだった。

やったことのある人はご存じだろうが、つま先立ちでずっと立っているのは想像以上につらい。
5分もするとふくらはぎがプルプルとなってくる。
そして体重が他の人より優れている知院少年には、誰よりも負荷の高い筋トレなのだ。

そして、少しでもサボっているのがばれるとまたアムロ・レイのようにボコボコにされてしまう。

「お前がしばかれたせいで誰もサボられへんのやから、オマエハチャントヤレヨ」

という同級生の冷たい視線を浴びながら、ふくらはぎをプルプルとふるえさせ続けていたのだった。


そんなこんなで夏休み。

毎日休まずに部活に行った結果、練習にはまともについて行けるようになっていた。



※ここから先は食事中の方は読まないほうがいいです



ある朝、事件が起きた。


う〇こが止まらないのだ。


ロケットエンジンかのごとく噴射され続けるう〇こ。
僕はこのまま飛んで行って、宇宙のかなたに消えてしまうのか。
お父さんお母さん、I先生、同期のみんなさようなら。
流れ星をみたら、僕を思い出してくださいね。


まあ普通に考えたら飛んで行ってしまうことはないのだが、それくらいの勢いは間違いなくあった。
たまりにたまった宿便というやつが、一気に放出されたのだろう。


その日を境に、ウソのように一気に痩せた。
制服のズボンはぶっかぶか。GIベルト(穴のないベルト)を買ってウエストを締め上げて穿いていた。


やった!痩せた!ミッションコンプリート!

思いのほか早い目標達成。


そのあと、夏休み中ずっと休まず部活に行って汗水流していた結果、休み明けには転校生と間違われるくらいにガリガリになっていたのだった。



まだ続く。もういいといわれようが。

#部活の思い出

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