水際業務としてのCAのつらみ
『終息宣言が出るまでは実家に帰らないから』
どのタイミングで両親に言おうかなぁとずっと機を温めていました。
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『父さんは会えないからな』
新型インフルエンザ発生時、メキシコからのお客様を多数乗せた便に乗務した私は
有給まで取っていた自分の誕生日に実家に帰ることが許されませんでした。
私の心中を察した母は父と大ケンカ。
私の誕生日を祝いに船橋まで会いに来てくれ、
大好きなお寿司をお腹いっぱい食べさせてくれ15分で去って行きました。
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この歳になり、
・父が食品会社の工場長で全国の生産ラインのトップの衛生管理者だったこと
・危機管理に一番厳しくあらねばならない模範的立場であったこと
・私の誕生日を祝えなかったのは後にも先にもこの時だけだったこと
・父は母の行動を止めなかったこと
・父にとっての母は最高の相棒であること
といったことを考えると
あの時
『仕事と娘とどっちが大事なの!?父さんひどい!』と思った自分に対して胸がいっぱいになります。
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母は優しかった。
父も、いつだって優しかった。
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優しさには様々なカタチがあります。
私たちは時にとても不器用で、
自分が心地好い・分かりやすいカタチの優しさしか受け取れない傾向があります。
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見えてない優しさが、まだまだきっとある。
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まさかあの時の父の対応を
今度は私が自ら取ることになるなんてね。
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有事は
社会的責任の範囲と、守りたいものを明確にしてくれますね。
追伸)
『じゃあ3m離れて糸電話にする?』by母。
やっぱりあの人の天真爛漫さには敵いません笑
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