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次男(当時5歳)が円形脱毛症になったときの話

円形脱毛症という言葉は、誰もが聞いたことがあると思う。ストレスが溜まると、後頭部にポツンと10円ぐらいのハゲができるという認識だろう。

まさか子どもにも円形脱毛症があるなんて、知らなかったわたしが、次男の円形脱毛症に向き合った1年半について、ここに記録しておこうと思う。

脱毛症の写真などはないので、どなたにも安心して読んでいただきたい。




経緯

健康に育っていた次男の髪が、突然抜け出したのは今から3年前のことだ。当時次男は幼稚園の年中(5歳)で、『こんなに小さい子が、なんで···』とみんなに哀れみの目で見られた。


2021年春、夫の実家に同居するために引っ越しをし、次男はそれまで通っていた園から転園した。

今まで家族5人で住んでいたアパートから、夫の実家に同居。そして9人での生活がスタート。(夫の両親+大きい祖父母+我が家5人)
長男は小学校に入学。
次男は転園。
三男は満三歳の年で次男と同じ園に入園。
夫は職場が変わりバタバタ。
わたしもパートを開始。

このタイミングで、家族みんなで、まるっきり新しい生活が始まってしまったのだ。世の中には、転園する子なんてたくさんいるし、しばらくすれば新しい暮らしにも慣れて落ち着くだろうから大丈夫、なんて思っていた。というか、そうやってポジティブに考えて、「なんでもないことだから大丈夫だよ!」とお母さんが思っていないと不安にさせてしまう、と思っていたから、余計に楽観的に考えようとしていた。

しかし、次男にとっては、その新生活が身体に影響が出るほどのストレスだったのだ、と知るのは数ヵ月後だった。

次男の髪が部分的になくなってしまっていたのだ。

きっと少しずつパラパラと抜けていってたのだろうが、わたしは全く気づいていなかった。久しぶりに、一緒にお風呂に入った次男の頭を洗おうと髪を持ち上げたら、えりあしの髪がなくなってたのだ。

ひぇっ···と息が止まった。

そして瞬時に頭の中で
「次男には、なにも悟られないようにしなけらば」という思考が働き、 
不安で心臓がバクバクした。

それでも最初は、
「大丈夫。円形脱毛症なんて、なにもしなくても自然と良くなるはず。本人に気づかれないうちに勝手に治るだろう。」と思っていた。だから、あえて気にしないことにしたのだ。
幼稚園の先生はとても心配してくれたけれど、
「大丈夫!大丈夫!そのうちよくなります~!」なんて結構能天気な感じで振舞っていたし、実際そう信じていた。

ピークのときの様子


でも、次男の円形脱毛症は、円形なんてもんじゃなく、ピークの頃には後頭部の耳の位置から下全部が抜けてしまうようになった。ピークになる前から皮膚科に通い治療してもらうも、良くなるどころかどんどん脱毛部分が増えていってしまい、わたしは不安で不安で仕方なくなってしまった。

毎晩次男が寝た後に、ほかに抜けている部分がないか調べ、つるつるになってしまった後頭部からわずかでも毛が生えてきていないか、スマホのライトを近づけて確認する毎日。

胸が痛くて、おかしくなりそうだった。


なんで、次男が。
転園する子なんていっぱいいるじゃないか。なんでなんでなんで。
もっと転園したときに心のサポートをしてあげればよかったのか。「大丈夫。幼稚園楽しいよ。」と言う次男の言葉を真に受けて安心して、なんで不安や心配にもっと寄り添ってあげなかったのか。
とたくさん自分を責めた。


後頭部の髪がばっさりなくなってしまった次男だったが、その頃はまだ耳よりも上の髪を長く伸ばして、なんとか隠して生活していた。走ったりジャンプしたりして風が吹くと、頭皮の肌色が見えてしまうこともあったが、幼稚園では外に出るときには帽子をかぶるし、お友達には何も指摘されなかったのが救いだった。


それが、とうとう、つむじ部分が脱毛してきてしまったのだ。これは更にわたしの心を苦しめた。どうやっても隠すことのできない場所に、ポツンと肌色が見えて目立つ。どうかこれ以上広がりませんように、と願いながら、ピークのときには、500円玉くらいの大きさになってしまった。もうこの頃には、幼稚園の先生に「大丈夫です」なんて言えなくなっていた。心配で心配でたまらない。家族で出かけるときにも、人の目が気になるし、次男が心無い言葉を掛けられたりしないだろうかと、ずっと離れないでいてあげたかった
でも、本人は鏡で見ても自分からは脱毛部分は見えないから外に出るのも誰に会うのも全く気にしていなかったし、治療のこともあまり深く考えてないようだったので、それは不幸中の幸いだったと思う。


皮膚科での治療

皮膚科では、『光治療』という治療を受けていた。もともと、脱毛症に効くといわれているサラサラとした塗り薬を処方されていたのだが、かゆくなってしまって断念。すると、ナローバンドという光治療が一番効くとのことだったので、それを1週間に1回、脱毛箇所に当ててもらった。それと共に、漢方薬を処方してもらい、飲み続けた。



おわりに~次回の予告~


発毛と言うのは、一日二日で劇的に起きることではないことを痛感し、医療に頼ってもなかなか改善しないので、自分でいろいろな文献やインターネットで脱毛症について調べに調べまくった。

それの甲斐あって、次男の円形脱毛症は発覚から1年でほぼ治り、そのあと1,2か所小さな脱毛部分を認めたが、それも半年あまりで治癒。その後この1年間は脱毛することなく過ごすことができている。

わたしが調べていきついた、円形脱毛症へのアプローチについて、次の記事でご紹介したい。困っている人のために、そしてまた再発してしまったときの備忘録としても。


わたしが次男に行ってきた治療法について書いてみた記事はこちら↓


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【ちいふく】男子三兄弟の母
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