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やっぱり青が描きたい
こんにちは。はっぴと申します。
一昨日、新しい画材屋さんを発見して、ホルベインの青いパステルを買い足しました。
一口に青と言っても20種類くらいありました!
めちゃめちゃテンション上がって、今まで表現したくても出来なかった和風の渋い青い色を使ってみました。
青と一口に言っても、緑が混ざっていると、海っぽくなり、明るい爽やかな青だと昼間の空のイメージとなってしまうので、とっぷりと漬かった夜の青ってなかなか出せなかったのです。
日本の伝統色という本に、
印刷インキの三原色の一つで緑がかった青色の通称となっているシアン(Cyan)の語源とされているギリシャ語のKyaneosや、サンスクリット語のcjana’sなどは元々暗い色の意味だったという。セルリアンブルー(Caerulean Blue)の語源とされるラテン語のCaeruleusは、空のことであった。どちらも漠然とした青の感じを表す言葉である。藍とか、青い鉱石の瑠璃などの、具体的な青い物質にに由来する青の色名を持つ言語以外は、青の感覚を表す言葉の語源は、おおむね漠然として捉えどころがない。つまり青という色名はどことなく抽象的なのである。
と、あります。
一口に"アオ"と言っても、同じ青い色を指さないのですよね。
日本人に限らず、青い色から連想されるのはたいてい空や海や水ですね。全人類共通の普遍的な青い色感覚の体験からです。
でも、空や海や水は常に青い色をしているわけではなく、一種の光学的現象としてたまたま青く見えているにすぎないのです。
だから普通に目にして、私たちが感じている青い色というものは実はとても抽象的なんですよね。
青は「世界の各民族に対する色の好みの調査」で、好まれる色の筆頭になっていることが多いそうです。
だから、どことなく抽象的で、つかみようがないところに世界中の人々が魅了されるのかもしれません。
誰の心の中にもある光の当たらない部分を表現してくれる色でもある”アオ”。
形のないものだから、時々無性に描きたくなるのかもしれませんね。
また、暗く深い青い色があるからこそ、月明かりの輝く綺麗な夜空を美しく眺めることができるのかもしれません。
本日も素敵な一日となりますよう。
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引用・参考文献:日本の伝統色〜色の小辞典〜 、財団法人日本色彩研究所編/福田邦夫著 、読売新聞社