台湾の豆乳が美味しすぎるので秘密を探ってみた
台湾で有名な食べ物といえば、小籠包や牛肉麺、豆花、台湾カステラなどたくさんありますが、豆乳も有名です。
まさに台湾ドリンク界のレジェンド。
街ゆく人の手に豆乳。
電車の中でもドリンクホルダーに豆乳。
台湾で豆乳は日本でいうお茶のポジションにあり、
コンビニでも飲食店など
いろんなところで売られていて、どこでも手に入る。
日本でももちろん豆乳は売られているが、
一般的に毎日飲むものかと言われればそこまでメジャーではないと思う。
どちらかといえば牛乳。
しかし、初めて台湾に行ったとき、
豆乳があまりにも台湾人の日常に馴染んでいてとても興味深かった。
私自身そこまで豆乳が好きというわけではないけど、
せっかく台湾に来たし、地元民のノーマルスタイルを楽しんでみよう!ということで豆乳を飲んでみることにした。
4月の台湾はもうすでに暑く、朝でも気温29度。
それでも日中よりはカラッとしているため、過ごしやすかった。
台湾の豆乳は基本的に、冷たいのか温かいのか温度を選べる。
それもお店によってはぬるめとか激アツとか微妙な調整もきく。
とりあえず暑かったので冷たい豆乳を頼んでみた。
どんなものかと飲んでみると、
「え!何これ美味しい!」
私の知っている豆乳ではなかった!
美味しい。ごくごく飲める。
台湾の豆乳は日本の豆乳とは全然違う。
自然な甘さで青臭さを感じず、
ゴクゴクと飲みやすい。
おそらく豆乳が苦手な方の一番の理由は、豆乳独特の青臭だと思うが、
台湾の豆乳はその青臭さを一才感じない!
台湾の豆乳はとにかく飲みやすくて美味しいのだ。
400mlくらいの大容量カップにたっぷり入っていたが、
あっという間に飲み干してしまった。
「台湾の豆乳恐るべし‥!」
確かに台湾のガイドブックには豆乳が
たくさん紹介されていたが、
普通にスルーしていた。
だが、君こんなに美味しいとは!
なんでこんなにも美味しいんだろうとと
パッケージの成分表示を見てみても、
原材料は至ってシンプルな豆乳。
添加物も一切なく、特別な調味料をしているわけでもない。
ちなみに砂糖不使用。
でもこの成分表示表に
しっかりとおいしさの秘密が隠されていたのだ。
”大豆固形分量8%”
これは簡単にいうと豆乳の濃度のことで、
日本の豆乳は大体12〜14%くらい。
なので、大豆固形分量が8%の台湾豆乳は
日本より濃度が薄いのだ。
それは、台湾の豆乳の方が
水で薄めてあるということ。
「だから飲みやすいんだ!」と
頭にピカッと閃光が走ったように
おいしさの理由に気づいてしまった。
これがおいしさの秘密か!
もちろん、台湾の豆乳が青臭くなく、クセがないということもおいしさ要因に必要不可欠だけど、この濃度の違いが大きく影響していると思う。
水と豆乳の配合がちょうど良すぎる。
薄くも濃くもない。
まさに神の配合。
だからごくごくと飲める!
この濃度調節は、亜熱帯な台湾でも
ごくごく水分をを飲めるようにするための
知恵なのかもしれない。
この発見が嬉しくて、マッサージのおばちゃんに聞いてみた。
このおばちゃんは日本で15年くらい過ごした経験があり日本語がお上手。
「台湾の豆乳は水が多いから美味しいの?」と
聞いたところ
「そうだよ!台湾の豆乳は薄めてるから美味しいよ」と言っていた。
ビンゴ!
そして、この薄めるからこそ美味しいという工夫は私にとって衝撃だった。
私の中には「濃厚な方が美味しい」という何となくの考えがあり、
料理した時に何かを薄めるということをしたことがなかった。
ポタージュでもスムージーでもなんでも牛乳100%
ポタージュのレシピ本にも
水:〇〇mlと書いてあってもすっ飛ばして全て
全て牛乳。
だってその方が濃厚でおいしそうだから。
実際できたものは美味しいんだけど、
今思い返すと味が濃くてすぐ飽きていた。
そんなに飲めるもんじゃない。
この台湾で学んだ「薄める」というコツにより
「濃厚だから美味しい」という概念が崩れていった。
それから日本へ帰国した私は
ポタージュやプロテインを作る時に少しだけ
水を入れて
飲みやすくする工夫をするようになった。
うん、確かに飲みやすくて美味しい!
自分の思い込みに気付いてよかったな。
このままこのコツに気づかなかったら、私は一生濃いものを飲んで
脂質過多やら味覚がバグったりしていたであろう。
台湾謝謝。私の健康を救ってくれた。
自分の思い込みってなかなか自分では気づけないもの。
自分以外の領域に行って当たり前が崩壊するような気づきに出会えないと、
修正できない。
何気なく台湾で飲んだ豆乳との出会いから、こんなに知恵が日常に汎用された。
他にもそんな思い込いっぱいあるんだろうな、少しずつ探していこう。
世界を旅していると、何気ないことから
暮らしのヒントに出会えて、
生活に活かせるから面白い。
自分の人生がより豊かになっていく。
世界は知恵で溢れている。
新しい知識をありがとう、台湾!
ということで、台湾に行ったらぜひ豆乳を飲んでみてください。
きっと、おいしすぎてびっくり仰天します!