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オペラ:フランクフルト・オペラ、リムスキー=コルサコフ《クリスマス・イヴ》(12月23日)

12月23日、フランクフルト・オペラでリムスキー=コルサコフ作曲《クリスマス・イヴ》の再演を観ました。
この制作のプレミエは21年12月5日、ずっと観たかったのですが、タイミングが合わず、今回やっと観ることができました。

前日の22日、ミュンヘンのバイエルン州立オペラのドニゼッティ作曲《連隊の娘》プレミエを観た時に、オペラ批評家・専門家と会い話しました。
何人かに、「明日、やっとフランクフルトの《クリスマス・イヴ》を観る」と言ったところ、「えー、まだ観てなかったんだ!」と驚かれてしまいました。
60歳台のドイツ人批評家の男性は「もう、あの制作、ほんとにウルウルしちゃうんだよね・・・」と言っていました。

この制作は22年秋に発表された、インターナショナルなオペラ専門誌『オーパンヴェルト』年鑑の批評家・専門家50人によるアンケート調査の〈上演〉部門で最優秀に選ばれています。

ちなみにフランクフルト・オペラは〈オペラ劇場〉部門の最優秀の常連で、20年からは4年連続最優秀に選出されています(コロナの20/21シーズンを除く)。

劇場の壁にかけられた『オーパンヴェルト』誌による成果発表。
23年フランクフルト・オペラが最優秀になった部門は
〈オペラハウス〉、〈合唱団〉、〈発掘上演〉、〈世界初演〉。
24年に最優秀になった部門は〈オペラハウス〉、〈オーケストラ〉、〈合唱団〉、〈上演〉。
劇場入口のツリーとウクライナ支援の呼びかけ
フォワイエ
上演前の説明会は満員で座れない人がたくさんいました。

プログラム。
この夜はプレミエから18回目の上演でした。
指揮は同オペラのシュトゥーディエン・ライター(ヘッド・コーチ)を務める森内剛。

原作はウクライナ出身のゴーゴリ。これにはチャイコフスキーもオペラを作曲しています。
リムスキー=コルサコフはその1894年、同じ作品に作曲しました。

しかし、この作品はほとんど知られていないと思います。
リムスキー=コルサコフ作曲のオペラとしては《金鶏》が有名ですが、《クリスマス・イヴ》はほとんど上演されません。私も初めて観ました。
しかし素晴らしい演出と音楽で、何度でも観たいと思いました。

演出を手がけたクリストフ・ロイは「蚤の市か何かでたまたま買ったレコードにこの作品が入っていて、たちまち魅了された。是非演出したいと思った」と話していました。

『是非、日本でも』、と思うのですが、まず誰も知らずチケット売りに不安もあり、誰も興行する勇気はないでしょうね・・・。

だから、フランクフルトで観るしかないのですが、こちらは発売と同時にほとんど売り切れです。

それに指揮の森内さんの話ですが、「オーケストラの団員も、この公演にはのりたい(演奏したい)人が多いんですよね。演奏者もとても楽しいんです」と言っていました。

中身については『音楽の友』に執筆予定ですが、劇場提供の写真に少しだけ説明を載せたいと思います。

2024年もたくさんのオペラ上演を観てきました。
今年最後にこんな素晴らしい上演に接することができて、とても幸せな気分を味わっています。

FOTO:(c)Kishi

以下の写真はフランクフルト・オペラの提供。(c)Monika Rittershaus

悪魔役とヴァクーラ役は「宇宙空間」を飛んでいきます
このバレエのシーン、うるうるします
春の神と処女の神
ヴァクーラとオクサーナ。歌手も宙吊りで回転したり・・・
女帝に靴を頼むヴァクーラ
夢のように美しい
ゴーゴリの肖像画が高く掲げられています。


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