音楽ニュース:コロナ封鎖解除直後のコンサート・ホールのようす ~ デュッセルドルフ・トーンハレとエッセン・フィルハルモニー
新型コロナ・ウィルスの封鎖解除後、各コンサート・ホールは制限付きながらコンサートを再開しています。
制限については、各ホールで細部の違いはありますが、マスク着用義務など、5月29日に紹介したデュッセルドルフ・トーンハレでのコンサートとほぼ同様です。
まず5月31日のデュッセルドルフ・トーンハレのホール内部の様子です。
指揮台は1階客席に張り出す形で設えられています(灰色の台です)。
この日のプログラムのひとつにマーラー≪交響曲第5番、アダージエット楽章≫がありました。弦楽器だけなのですが、編成が大きいため、ソーシャル・ディスタンスをとるとステージに収まりません。したがって第二ヴァイオリンとヴィオラは1階客席に配置されています。
聴衆は100人まで、最上階の客席でしか聴くことができません。また着席後の自由な席移動は禁止されていました。
次はエッセン・フィルハルモニーです(6月12日)。
このホールは、コンサート時は通常、ステージ前すぐから客席後部まで階段上に高くなっているのですが、途中まで階段をなくしていました。
コロナ前、通常時にフラットにするのは舞踏会などの時です。
そして客席は一列ずつ抜かれていました。
演奏者も入退場時にはマスクをつけています。
第一曲はファーナビー作曲の金管五重奏でしたが、演奏者は楽器に溜まった唾などを下に敷いた吸水マットに落とし、そのマットをビニール袋に入れて口を閉め、各自持ち帰っていました。
後半のドヴォルジャークの≪セレナーデ≫、オーケストラ・メンバーの入場の様子です。
コンサートはエッセン・フィル、指揮は同管主席のトマシュ・ネトピルでした。
上記のデュッセルドルフでのコンサート、エッセンでのコンサートの内容については7月半ば発売の『音楽の友、8月号』に執筆予定です。
©Kishi