コンサートの記録:ベルリン・フィルの定期コンサート(6月9日)
6月9日、ベルリン・フィルの定期コンサートを聴きました。
ベルリン・フィルハルモニー。
プログラム。
ナチスに『頽廃音楽』の烙印を押されたり、強制収容所で命を落とした作曲家たちの作品はこの30年ほどで割とよく演奏されるようになりました。
しかし、シュールホフ《交響曲第2番》(1932)とシニガーリャ《ヴァイオリンとオーケストラのためのロマンツェ》(1899、ヴァイオリン:ベルリン・フィル第一コンサートマスターのノア・ベンディクス=バルグリィ)をベルリン・フィルが演奏するのはこれが初めてです。
また、指揮キリル・ペトレンコ、クリスティアン・ゲアハーアー(Br)とリセ・ダヴィドセン(S)でツェムリンスキー《抒情交響曲》を演奏するのを聴き逃すわけにはいきません。
ところが、空席も見かけました。
ゲアハーアーは日本ではなぜか『ゲルハーヘル』と表記されますが、発音は『ゲアハーアー』です。バリトンの歴史に残る素晴らしい歌手です。
彼はミュンヘン大学で哲学と医学を学んだ後、歌手になりました。
私にとって、現在聴くことのできるバリトン歌手の最高峰です。
ノルウェー出身のリセ・ダヴィドセンは2019年バイロイトのリヒャルト・ワーグナー祭開幕公演《タンホイザー》のエリザベート役で初めて聴きましたが、文字通り「度肝を抜かれ」ました。まだ若いのですが、「100年に一人の大器」という高い評価を受けています。
以上の写真はFOTO:©️Kishi
以下の写真はベルリン・フィルから提供(©️Stephan Rabold)