コンサートの記録:小菅優、樫本大進、クラウディオ・ボルケスのピアノ三重奏(7月18日、ランツフート)
7月18日、ランツフートでの、小菅優、樫本大進、クラウディオ・ボルケスによるピアノ三重奏のコンサートに行きました。
ランツフートはここです。↓ 最も近い大都市はミュンヘンです。
ランツフートは800年以上の歴史を持つ古い町です。人口は7万人ほどです。
トラウズニッツ城には中世のミンネゼンガー(楽器演奏もする貴族階級の『シンガー・ソング・ライター』)で有名なタンホイザーやワルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデも訪れたそうです。
またノイシュヴァンシュタインなど築城で有名なルートヴィヒ2世が街の整備を命じ、現在もこじんまりとした魅力的な街となっています。
ランツフートはまた、4年に1回行われる祭典『ランツフートの結婚式』でも有名です。これは1475年に行われた、君主ゲオルクとポーランドの王女ヤドヴィガ・ヤゲロンカの結婚式の様子が市庁舎の壁画にあったのを、1880年にミュンヘンの芸術家が見て再現しようと考えました。
ちなみに1475年の結婚式では、数万人で祝い、食事に供されたのは牛320頭、羊1500匹、仔牛500頭、鶏4万羽だったそうです。
現在のお祭りは1903年、145人の登場人物で始まりました。
現在の参加者は2000人以上、ヨーロッパでも有名なフェスティヴァルとなっており、50万人以上の観客が集まります。
次回は2023年6月30日〜7月23日です。
さて、コンサートはニーダーバイエルンの役所が隣接するドミニカ教会で行われました。
プログラム。主催は地元の『ランツフート音楽友の会』です。
地方都市でもこのようにして、町の音楽好きな人たちがイニシアチヴをとり、素晴らしい音楽家を招聘して、多くはシリーズで、コンサートを開いています。
音楽家にとっても、特にこのような室内楽は勉強になります。
主催者は「この3人は忙しく、スケジュールをとるのも含めて開催まで3年かかった」と言っていました。
ランツフートの街中にはイザール川が流れています。
コンサートの後、河畔のレストランで音楽家の3人、主催者と楽しく食事しました。
外に出ると、旧市街にはほとんど人もいませんでした。
素敵な夏の夜でした。
FOTO:©️Kishi