旅note10 香港
優雅なナパ旅行の次だからギャップできったねえ旅がいいかなと思ってお次は香港での10日間くらいを!
偶然にもそのきったねえ旅が丁度旅noteの10回目になるっていう。それも柴田千紘らしいかな
あ、ちなみに香港にだって勿論きれいなところはあるしきれいなホテルもあるし香港がマストできったねえ訳ではないのであしからず。
こちらも途中で映画祭参加をからめてるのでそのときの作品紹介もしておきますね
2014年 香港上映
「恋の渦」
こちらの作品同じ年にイタリアやスコットランドでも上映されてます。
「モテキ」「SUNNY」「バクマン」などなど人気作品を撮りまくってる大根仁監督がワークショップで素人役者たちを選んで撮ったこの「恋の渦」はなんといっても観客満足度が高いっぽい!!
レビューが抜群にいい!
『恋の渦』は、演劇ユニット・ポツドールによる日本の演劇作品、およびそれを原作とした日本映画。 脚本・演出は三浦大輔。 岸田國士戯曲賞受賞作『愛の渦』に続く、ポツドール「渦」シリーズ第二弾。 合コンを機に集まった9人の男女が過ごす4つの部屋を舞台に、本音と嘘が何重にも交じり合った恋愛の本質を描く。
wikiより
こちらでも私はヤリマン役。 も、ってなんだ!
パッケージでわかりやすぐ飴をくわえているカオリ役をやっております。
でも本編では
どうやら金髪です。さて、どうしたことでしょう。
こちらワークショップ映画らしい事情に私の貧乏事情が重なっていて
もう撮影終わってしばらくしたから私は普段の黒髪に戻していて、戻した後に「パッケージ撮るから映画と同じ状態で」と言われたわけです。
「今更そんなこと言われてももう黒髪です。また染めるお金もないし、またブリーチとカラーするとなると髪が激傷むのでトリートメント代も乗っけてください」と私が言い放ったせいです。
(製作陣)「……」
気づくと黒いままで撮っていました。人には言ってみるとうまくいく時と、どうにもならない時があります。このように誰もお金を持ってないと スン となります。
まだ観てない方は是非この機会に!
そんなわけで映画祭にも沢山かけてもらえて私たちたくさんの地方でお客さんに会いに行きました。イタリアにも行きました。香港にも行きました。しかし恐ろしいことを言います。
渡航費、宿泊費…実費です!
これが日本映画業界の漆黒ブラックです!
ただでさえ売れてない役者がお金持っているわけがないっていうのにくそーーーームキーーー!
とのたうちまわりながら
貧乏旅行といえば私の出番だろとニヤけはじまるのもこちら現代こじきです。
※貧乏旅行フェチではないのでいつでも🎁サポートしてください(土下座)
そしてせっかく出かけて映画祭だけで帰ってくるなんて出来ない、生活を感じることに貪欲な女でもありますので
とりあえず、なるべくお金を使わず香港に10日間は居座ることにしました。(とても小さなところなので観光だけなら3日もあれば充分です)
そこで宿泊したのは知る人ぞ知る
重慶大厦(チョンキンマンション)
一見ちゃんとしたビル…?
すでにカオス?
地元の人でもその名を言うと顔をしかめます。
けどいろんなネット情報によると
この中にある両替所のレートが良いです。
私はどうせそんなに持っていかないし数字に弱すぎて、そりゃできるならレートがいいと言われてるとこで替えますが実際良いんだか悪いんだかよくわかってません。
中に入るとインド人、ナイジェリア人ばかりいて
階段でたむろしてる人達は明らかにヤバイ雰囲気。
近づかず、目立たず、挑発せず、嫌われず…のちょうど良いところで毎日そんな彼らをかわします。
この建物の中にある、北朝鮮のおばちゃん(多分)が看板娘ならぬ看板おばさんしてるゲストハウスにチェックインしにいってみると、おばちゃんのキャラが濃すぎる。漫画みたいなおばちゃんパーマに赤いスーツに派手なアクセサリー…ってかんじだったと思う。
なんか威圧感で大きい人に見える。。
その影にいて逆に小さく見えるのはお掃除のおじいちゃん。このおじいちゃんは声も姿勢もいろいろ低くて小さいんだけどおっとり、優しく笑顔で接してくれる。
いきなりファンタジーの世界に入り込んだかのようなこのキャラクター感が強い登場人物。
そこから私が泊まることになる部屋に入ると
ファンタジー消えた
現実というか独房。ドアをあけたらベットにゴツンとあたった。
キャリーケースを置くのもベットの下くらいしかスペースがないし、この右下がトイレ兼シャワーなんだけど見てくださいこのストローク
もちろんここを壁つたいの泥棒のように歩いてトイレに行くよりは、もうベットからトイレ、シャワーしてベット、と ベットだけで過ごしたほうが効率的。
外に出る時しか床を踏まない。
その床を眺めると、小さい虫が行列してせわしなく歩いている。
あっちもこっちも
ザ不衛生^_^
空気が悪い!
扇風機つけても埃が飛んでくるよーー!ママー!
こんなんじゃベットにも虫が住み着いててまたダニにやられるんじゃないのか?とゾっとする虫喰われの柴田氏。(数々の貧乏旅行でベッドバグとかどでかいダニに喰われて悲鳴をあげてるしこれ以上身体に痕をつけたくない)
でも案内してきてくれた小さなおじいさんが
「シーツは洗ってあるしベットは清潔にしたから安心してね」と言って去る。
ひとまず信じよう。
…でも一応枕には持参したタオルを巻こう。
窓が一応ついていてなんとかこじあけると
臭い!!!
もげた!鼻がもげた!
だめだ、なんだこれは?
もわぁぁぁあん、と生暖かく立ち昇ってくるニオイはインド系の生ゴミみたいなニオイ。
インド系の生ゴミってなんだよ!と思うと思うけど、あのスパイシーな料理臭なのに全然美味しそうじゃないあのかんじはインド系の生ゴミなんだもん!
外に出て隙間を見ると昔の団地のようななんだかほっこりする景色な気もするのも束の間
廊下をゴキブリが走る。
部屋にゴキブリだらけだったら泣くよ私は。
内側。なぜこんなに汚れるんだろう。きっちゃな。
この室外機感がなんとも ここらしさなんだなと感じ始めていた。
こんな場所で1人泊まりながら、数日後には映画のメンバーと合流して
皆にはもう少しマシな部屋を取っておいた。
皆貧乏だったからキャスト全員で一部屋。合宿みたいで楽しかったけどアイツの靴下とオナラが臭すぎて皆で大クレームつけたっけ。
2段ベットを詰め込まれたその部屋は奥に大きめの窓があって、私が1人で泊まってた部屋よりはだいぶ快適だった。
1人の間は、気になっていた地元の人に人気らしいラーメン屋さんとか B級グルメを堪能した。
こんなとこ歩いて行ってたどりつく
牛すじカレーラーメンのお店とか。とろっとろでめっちゃ美味しい!!
ほんとに地元の食堂ってかんじだから、テーブルに置いてある箸はどれを取っても洗ってから入れてるとは信じられないくらいベチャベチャっといろんなものがついていて、床もゴミだらけ
だけどそんなところ沢山あるので箸を拭くテッシュでも、デリケートな人は除菌シートでも、携帯していたほうがいい。
牛粉なんとか??このミートボールみたいなのがモチモチで練り物みたいな不思議な食感。このヌードルはいろんなところで食べました。
高架下に広がる屋台村みたいなところとか。
飲茶も
八角の香りが強めのライスポットも。
食べて食べて、そしてどの旅でも言ってるけど一人旅したら最初の晩は飲みに行く。
シーシャバーとかいろんなバーが列になってる通りがあった。そこで飲みながら友達を作っていった。
シーシャを吸ってる人達に混ざったら食べ物や飲み物も頼んでくれて夜ご飯代は浮くし、地元の情報色々聞けるし、観光案内も申し出てくれるしで
香港の人たちも優しい!
女の子も仲良くなってクラブとか一緒に行くことに。
香港では皆イングリッシュネームを持っていた。
フランシスコとか レイチェルとか。
ちなみに私は「チヒロ」と言うのがどうしても難しそうな人には「ミア」と呼んでもらってる。
海外でもよくある名前だし、私が1番好きな日本の女優さんの名前でもあるから。名前も言葉も、自由だ!
ちなみにその女優さんって、もう引退しちゃってるけど「邑野未亜」ちゃんってひと💕高校の先輩でもあったんだ。
そして香港でオススメの場所を聞くとだいたいみんな夜景を見せたがる。(言い方)
高い山に登るバスとかいまにも崖を落ちそうでスリル満点。山で小籠包とか食べて、高いビルから夜景を見る。お決まりのデートスポットらしい。私あんまりビルからの夜景ってテンションあがらないんだけどすごい勧められるから仕方なく行っておいた。(おい)
で夜遅くなると、重慶大厦帰るのが危ないからってバーであった子たちがホテルまで送ってくれて、
やばそーなやつらいたから部屋まで送ってくれたんだけど、
そしたら例のでかいおばちゃんがサザエさんみたいな頭とパジャマで登場して激怒してその友達らを追い返しちゃって、
ここまで人を連れてくるなんてどういうつもりだ!とそのあとも超説教されて
「や、安心な友達だから彼らは大丈夫、他の奴らがやばそうだったから怖いから一緒に入ってもらったの」と説明するもしばらく怒鳴り散らした。
「もし彼らが危険でここで襲われたらどうするの!あなたが何かされてからじゃ遅いのよ!」
って。
キレてるけどなかなか愛のムチだなと少し好きになりながら、
そうですねゴメンなさい…となだめて、おばちゃんにも引いてもらい
そしたら影からひょっこりあの小さいおじさんが「クレイジーだから気にしないで」と添えて帰って行った。
このコンビやっぱり可愛いかもしれない。
急角度すぎるモノレール?も面白いの。ほんとに急角度で。いきなりブレーキ壊れて落ちたらすさまじいスピードだろうなとヨダレを垂らして妄想してました。
足つぼ 毎日でも行きたい。
そんなこんなで遊んでいたら映画祭も始まって
男の子たちはマカオに行ったり、サトミ役だった國武ちゃんは柴田についていくーって言うから現地で仲良くなった子たちと一緒に遊びに行ったりして。
もちろん舞台挨拶とかもちゃんとした:)
舞台挨拶や表彰式でもチャラいノリを要求される恋の渦チーム。
映画を観てもらえるとわかりますがDQNな奴らなので。TAMA映画祭のときもドンキで買えそうな浴衣やキティサン(※キティちゃんのサンダル)とかでお揃いで登場するってゆう。安いアニマル柄とか。イタさをつらぬいていた。
こうやって何度も皆で遠征していると親戚みたいな 幼なじみみたいな、
なんか安心できる大好きな皆です。
暗っ。
香港から帰る時もみんなよりもゆっくりだった私は現地で仲良くなった男の子に空港まで送ってもらったのだけど、
本当にいい子で別れ際泣いてくれちゃったんだけど、そこで最後に渡してくれたプレゼントが
熊のぬいぐるみ。
お おおぅ。
やっぱり新しい発見があるなと思った貧乏旅でした。