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公園にて 一日一詩vol.26

先人が落とした言の葉の絨毯の上を歩く
実りの後に冬を越える仕草
噴水の前に座って陽が落ちる様を眺めて
感謝祭をはじめよう

一枚の絵画は印象的に
配置された色彩は感情を超越して
筆致は生命の痕跡だった
時代が進んで また出逢っていく

感謝祭をはじめよう
わたし あなた 続ける営み
有難うという言葉を
力強く台紙の上に滑らせていく
何を考えているの?
あなたは聞く
言葉は口に出しても良いんだけど
直ぐに消えない方法を探して
結局わたしは黙った

公園にはたくさんの人がいて
思い思いに過ごしていた
ビールを飲むおじさんや
肩を寄せ合う外国人のカップル
走り回る子どもにストップと叫ぶ母
スタバのテラスで寛ぐ大学生
近くには幾つかの博物館があって
神社へと続く参道へは灯りが点る
わたしたちはただ黙って
その景色を見ていた
秋が深まることに
臆病にならないでいられた
あなたは笑う
落ち葉を両手いっぱいに拾い
高く放り投げた

先人が落とした言の葉は
何度でも舞う
口に出して消えたとして
わたしはもう一度拾い集めた
あなたは笑う
わたしはあなたをみて
言の葉を高く放り投げた
ゆっくりと舞う 臙脂黄土焦茶

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