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書かずにはいられない。

幼い頃から、自分の感情と口にすることが苦手だった。
思っていること、考えていること、伝えたいこと、わかってほしいことは山程あるにも関わらず、実際に口に出して声に出して、「音」にしようとするとうまく行かなかった。

「ちーちゃんは どう思う?」

友達や大人たちにそう尋ねられても、
「うーん…えっとねぇ、ちぃはね…あのね…」
と、端切れの悪い、接続詞とも言えないような言葉ばかりが出てくるもんだから、肝心の「伝えなければいけないこと」に行き着く前に周りは話を聞くことを諦めて、違う話題にうつっていった。
話題の中心は、おしゃべりが上手なお兄ちゃんや、親戚のお姉さん達。
クラスでも人気のリーダー格のあの子。
いつしか、自分から話しをするよりも、聞き手に回る時間の方が多くなっていった。

決して話したいことが、ないわけではない。
ただ、口にするのが下手なだけ。

だから、代わりに文章で気持ちを伝える方法を取るようになった。
言いにくいことは、手紙で。時間がかかりそうなことはメールで。
そうしないと、自分が思ってもない方向に事態が進み、思ってもないことを言われるようになるから。
それぐらい、私にとって「気持ちを文章で表す」ということは、生きていく術で、呼吸をすることと等しいような感覚だった。そうしないと生きられなかった。気持ちを上手く言えない、というだけで、自分という人間を勘違いされてしまうことは、歯がゆかったし苦しかった。


小劇場の女優をやりはじめてからは、少なからず子供の頃よりは、人前で話すことも苦ではなくなった。自分の考えを発言したり、お客さんの前でなにかを話したりさせてもらう機会も多く、今でも決して「上手い」とは言えるほうではないが、おしゃべりすること自体、少しは「楽しい」と思えるようにはなった。
「口にしないと伝わらない」と、あえて直接言葉を口にすることも厭わない程だ。


でも。
長い間、自分の気持ちを、想いを。
いつのまにか書かなくなってしまって。
私は今、死にかけている。
というか、気づいたら死にかけていた。

ブログを書かなくなった理由は、おそらく沢山ある。
今はそれらは割愛するが、
「書かなくても生きられた」というのが正しいかもしれない。
だけど今、呼吸ができなくて、苦しい。とにかく酸素を、求めている。
「書く」という作業に、行為に。飢えている。


だからまた私こうやって、書き始めることに、したんです。

noteの存在は、結構前から知っていて、実は1年前に登録だけは済ませていた。だけど「まだだ、まだ苦しくない。まだ息ができる」と、過呼吸ギリギリになるまで書かないでいてみよう、と試してみることにした。
(ここだけ読むとどんだけドMなのかとも思えるが)

実験の結果。
アルコールやクスリの禁断症状ですか?ってぐらい、ヒーヒーいっている。
我ながら気持ちの悪い女だな、って思う。
きっと私は、書くのをやめたら死んでしまう病なのだ。
息をすることをやめると、死んでしまうように。



あの日。
「文章を書け」と言われたあの日。
あの日から本格的に、書き始めたんだ。
だから詩を書いた。エッセイを書いた。
それを応募したら、賞をもらえた。人生で初めての賞だった。

だからって調子に乗って書くわけじゃなく。

このnoteは、「書くことを鍛える」って目的もあるけれど、
どっちかっていうと、ただの趣味です。完全に。
趣味っていうか、呼吸です。だだの。

だけど、そんな私の、垂れ流したウンコみたいな文章を、ひとりでも「いいね!」と言ってくれる人がいてくれたら嬉しいです。でも、多分いなくても勝手に書き続けるけどね。
(逆に文句言ってくるひとには、ウンコ、投げつけるけどね☆)


ここに書くことは、単に私の頭と、心にあるものを文章におこしただけのもので、それはそれは生産性のない、つまらないものかもしれない。
女優としての私を応援してくれてる方からしたら、芝居のことなんて何も書いてない文章なんて興味ないのではなかろうか、とも思う。
それはそれでいい。
私にとって演じることと書くことは、陰と陽みたいな。北風と太陽みたいな。北極と南極みたいな。S極とN極ぐらい違うから、絶対に交わることはない。というよりも、ずっとずっと反発しあっている。

なんて、どうでもいいんだ。言葉さえ書く場所があれば。
書いてさえいられれば。
基本的に「書く」という行為のための自己満足なので、
無料公開でいくつもりですが…
「これは…結構パーソナリティーをえぐったなぁ…」って内容は、有料記事にするか、も??です。
(そのときは、多分人に知られたくない内容とか勢いで書いちゃったときだから、そっと購入してそっと読んでそっと閉じてくれたら嬉しいです)

私はエッセイだけじゃなく詩や小説も書くから、もしかしたら「これはフィクションです」って文言を入れずに急にフィクションで書くこともあるかもしれない。
「友達」って書いてるのは実は彼氏のことかもしれないし、
「仲良し」って書いてるのは大嫌いな女かもしれない。
でも、それが映像と違って、明確じゃないというか、読む人を簡単に騙せるというか。
とにかく「真実」が自分の中にしかない、という、背徳感みたいな、罪悪感みたいな、優越感みたいな。
そうゆうのがあるから、書くことをやめられない。たまらない。


だから僕は今日も、書かずにはいられないんだなぁ。(ちひを。)


そんなこんなで、noteはじめました。
読んでも得はしないけど、学校や会社ズル休みした暇な日の、暇つぶしくらいにはなれたらいいなと。


そんなこと思ったり思わなかったりして、書いていきます。
よろしくね

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