攻略本がある時代。

検索するとなんでも情報が出てくる時代。
攻略本」があるみたいだなと思う。


海の向こうはどうなどうなっているんだろう。
なんで空は青かったり、赤かったり、暗かったりするんだろう。
世界にはどんな動物や植物がいるんだろう。


どんな疑問も調べればある程度解消してくれる。
すごい便利だな〜と思いつつ、何も分かっていない時代が羨ましくも感じる。
海の向こうがどうなっているかなんて全く分からないなんて、とてつもなくワクワクしただろうなと。
無限大の妄想が出来たはずだ。どんなことも「もしかしたら…」と思うことができるんだもの。

そりゃ神様だって存在するわけだよ。

どうなってるか分からないこと、知的好奇心っていうのはすごいエネルギーを持ってる。「その謎が解けるなら死んだって構わない」ってぐらい。
それは今の時代も変わらないと思うんだけど、そのエネルギーが不完全燃焼になってるんじゃないかと時々考える。
だって、そんなに頑張んなくてもすぐに答えが出てくるからさ。

だから、ちょっとずつ自分が出せる知的好奇心のパワーが減ってきてるんじゃないかとか思ったりする。しかも、そう焦って無理やり知的好奇心を出そうと足掻いたりする。でも、そんなのじゃ小さい頃の爆発的な知的好奇心は発揮されない。

どうせ、あの謎も解明されているんだろうなってなるのかもしれない。世界の未だに解けていない謎リストが欲しくなる。

…それもきっとダメかもな。そんなリストがあったとしてもすごくニッチな謎だったり、果てしなく謎だらけで解ける気も失せてしまうのようなものばかりが並んでいるんだろう。

謎に対しての興味適切な難易度が必要なのかもな。
でも、子供の頃なら自分にできることをまだ理解しきれていないから適切な難易度は関係ないのかもしれない。

…そうか。どうせ無理と判断してしまうこの頭が悪さをしているんだな。

でも、逆を言うと頑張ったらできるかもって思えたら、爆発的なパワーを生み出せるってことだよね。
そのために、今の時代にはいろんな技術や知識があるんだと思おう。

まさに攻略本があるんだ。
しかも、私は小さい頃、攻略本を読んでいたから知っているが、知識として知っているのと体験したことがあるのは全く違う。
だからきっと、知識を得るだけじゃなくて実際に体験もしなきゃいけない。
そしてそれが頑張れば出来るかもって好奇心の秘めた力を掘り起こしてくれる。

コロンブスの時代のように、未知の大陸がある。みたいなワクワクが残されているのは羨ましいけれど、今には今のワクワクがある。

今思うとコロンブスは攻略本を作る側だったんだな。
大陸を発見した喜びを伝えてくれたんだ。
その喜びを見た人がまた、新しい発見をして攻略本を作る。
そしてきっと今の時代の攻略本は次の時代へと繋がる。

そうか、そうやって巡ってきたのか。


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