アウェイ遠征の壁は高く険しかった(惨敗顛末)後編

さて、セレッソ大阪戦チケットの一般発売は10月30日(土)10時でした。
時間ピッタリにアクセス。
お!入れたぞ。
えーと
ビジター車椅子席……

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ない。
え?待ってどういう事?
売切れなら分かるけど、まさか「ビジター車椅子席がない」というのは余りにも想定外で頭が真っ白に。
セレッソ大阪の事務所を検索したら「ヨドコウ桜スタジアム」の電話番号が見つかったので、取り敢えず座席システムの確認をしてみる事にしました。

「セレッソ大阪戦の車椅子席の事についてお尋ねしたいのですが」
「座席一覧はウェブに表示しております」
「それは存じております。あの、アウェイサポーターも同じ車椅子席で並んで観戦するスタイルだと思っていたのですが、それで合っていますか?」
「ハイ。そのような観戦スタイルになります」
「あの、今日試合チケットの一般発売で、チケットを買おうとしたのですが、ビジター車椅子席がなくて。ビジター指定席で車椅子で観戦する事は可能なのでしょうか?」
「え?いえ、ビジター席は車椅子ではご利用いただけません」
ここで、ヨドコウ桜スタジアムの方がチケット販売サイトを確認してくださいました。
「…確かにビジター車椅子席がないですね」

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ですよねー、ないですよねー。
ヨドコウ桜スタジアムさんは、スタジアムの管理をしてる所なので、これ以上の事は分かりません。
詳細はセレッソ大阪事務所に問合せるしかなく、事務所の電話番号を教えてくださいました。そして
「電話の受付時間が、火曜〜金曜9時30〜12時30分、13時30分〜17時迄ですので、電話なさるならその時に」
と丁寧に教えてくださいました。

ビジター指定席をおさえても意味がない事が分かったので、火曜まで待つしかありません。
メールで問合せることも出来ますが、返事が来る確証はないので火曜を待つ事に。

火曜の9時30分満を時して電話すると、AIじゃなく人が出ました。
人だから聞きたいことがちゃんと聞ける!ヨシ!と思ってビジター指定席の事について尋ねると、
「チケット担当者がいないので今その事については分からない。担当者から折り返し電話させます」
とのことで、折り返しを待つ事に。
仕事しながら携帯を気にしていましたが、火曜に折り返しはありませんでした。
翌日は祝日だし、セレッソ大阪はルヴァンカップの決勝戦の日でしたから、事務所営業はストップするので、火曜の夜の時点で次のチャンスは木曜という事になりました。

木曜。
出勤前に決着をつけたかったので、折り返し待たずにこちらから電話しました。
チケット担当者に無事つながった!
「川崎フロンターレ戦のビジター車椅子席の販売について伺いたいのですが」
「ああ、メール下さった方ですか?」
「いえ、メールはしていません。それは別の方だと思います。ビジター車椅子席を買いたいのですが、販売しないのですか?」
「いえ、販売しています」
「え?でも設定がないから買えないのですが」
「あります」
「車椅子席は「会員」しか表示がありません。コレはセレッソ大阪の後援会に入ってる人じゃないと買えないチケットですよね?」
「車椅子席をクリックしていただくと、一般車椅子席がございます」

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「えー!何そのトラップ!」
「この仕様のついてはぴあさんの設定ですので、仕様についてのご意見はそちらに」
いや、え?なんで応援してるチームじゃないところの為に、その労力払わなきゃならないの?と言いたい気持ちをグッと飲みこみ
「仕様だと分かっているなら、車椅子席の案内のページに、ビジター車椅子席で観戦される場合は、車椅子席(会員)と表示されているところをクリックすると、一般車椅子席が表示されるので、そちらからご購入下さいという一文を入れてくれれば、ビジター車椅子がない!っていう混乱を防げますよね?」
「……ああ、なるほどそうですね」
ということで問合せは終了。

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この電話の時点で、一般販売の車椅子席も完売していましたので、今年度のアウェイ遠征計画は終了となりました。

元々今年いっぱいは遠征は無理だろうなと思っていたし、観戦チケットが取れるか取れないかは「運」なので、チケットが取れなかったのだから仕方がないと諦めはついてるんですが、なんだろうこのモヤモヤした感じ。
このモヤモヤ感はキチンと可視化した方が良いのかも?と思って、忘れないうちに顛末を纏めてみる事にしました。

Jリーグが開催されるサッカー競技場は、車椅子ユーザーも観戦出来るように席が設定されていて、バリアフリートイレなどの設置も進み、見た目は結構充実しているように思えますが、こういうソフト面のバリアはまだまだ高いのが実情です。
今回は私の下調べが充分でなかった為に、観戦チケット確保の壁を越える事が出来ず、惨敗となりました。
ただ今回の顛末は「車椅子ユーザーが感じるバリア」のモヤモヤ感を、一般の方もイメージしやすいのかもしれないと思っています。
こんなモヤモヤ感を感じる事なく「残念!チケット取れなかったー!」と、普通に残念がれる日常になってくれる事を願っています。

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