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ずっと、ママになるのが夢だった。
来月、育休が終わる。
妊娠してから出産、そして息子が1歳8ヶ月になった今まで、ドタバタと過ごしてきた気がする。
これまでの人生で、ある程度のことは経験してきたつもりだった。
18歳で実家を出て、大学入学、就職、結婚、転職と色々な人生の節目があり、その度に新しい土地へ移り、関わる人も変わってきた。
様々な変化があり、そのフェーズごとに思い悩むこともあったけれど、どうにか対応できた。
経験が増えるごとに、変化に対応することは、自分にとっては得意なことなのかもしれない、とさえ思えた。
30年近く生きてきて、「これは初めての経験だ!」なんて思うことも減ってきた。食べたことがないものもほとんどなかったし、都会の夜景を見て高まる気持ちも、ディズニーランドにワクワクする心も、昔よりかは落ち着いていた。
どこかで、きっとこれから自分に何か新しい感情が生まれることはないような気がしていたし、あったとしても想定の範囲内で、どんな変化にも対応していけるだろう、と静かに思っていた。
しかし、妊娠から出産、そして育休が明けようとしている今に至るまで、予想以上に未知のことの連続だった。
凪いでいると思っていた私の心はまるでジェットコースターで、今までに感じたことのない感情を覚えることばかりだった。
小さいころからずっと、母になることを夢みていた。
どんな職業につきたいか?なんて聞かれても、うまく答えられたことはなかったけれど、ただ明確に、母には絶対になりたかった。
新卒で金融機関に入社したのも、理想の母になるためだった。金融機関なら、理想とするワークライフバランスを保ちながら、長く働くことができると思った。結婚もしていない、ましてや付き合っている彼さえいなかったけど、将来子どもを育てながら働くことを真剣に見据えていたし、一番に考えていた。
(ちなみに、新卒で入社した金融機関は遠方への転居を伴う結婚により退職した...。)
理想の母になるために、自分が考える最善の選択をして生きてきたつもりだったし、母になる覚悟も、人一倍できていると思っていた。
しかし実際に母になってみると、その覚悟がいかに甘いものだったかということを思い知らされた。
理想と現実のギャップが大きかったこともあいまって、わたしの心は大きく揺さぶられた。
わたしの心を揺さぶり続けた、妊娠から出産、そしてはじめての育児について。
育休が終わるこのタイミングで、振り返って、ちゃんと形にして、記していこうと思う。
今振り返っておかないと、そのときの感情を忘れてしまうような気がしていて、それはとてももったいのないことのような気がするから......。