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日々のまにまに

8月のうちに行こうと思って行けなかった青池、9月頭に強行で行ってきました。

湖面に映る森ののびやかさ。

ずっと憧れてたのですが、遠いから行こうとしたことがなくて。犬も一緒に車に乗せて、意を決して片道4時間の日帰り旅行。
散策ゾーンは犬同伴はできないだろうと思っていたのですが、駐車場のおじちゃんが、「あれ、車に犬乗ってたよね?一緒に連れてっていいんだよ。」とわざわざ声かけてくれて、ありがたく一緒に散策。
私のイメージしていた青池は、ものすごく神秘的な、しんとして少し怖いくらいの場所だったのですが、実際にたどり着いたそこは、ただただ澄んで、来る人たちを意外にもオープンに迎えてくれる明るい場所だった。時間帯にもよるのだろうけど。写真で見た通りの深い青、個人的には、オオムラサキよりもスミナガシを思わせる色。緑が多い季節だからか。森の空気に包まれてしばしパワーチャージ。

次なる目的地、不老ふ死温泉で日本海を眺めながらの露天風呂。想像の5倍くらい気持ちよい時間。湯船から見ると日本海が目の前。思考が休んでただこの時間を味わうことに集中。とてつもないリフレッシュ。

不老ふ死温泉への道中から。

弾丸旅行で今年の夏休みは終わり。ヘロヘロで帰宅。
ほどなくして孵卵器に入れていた卵がひとつ孵化。翌日もひとつ孵化し、2羽のひよこが生まれました。今は孵化からもうすぐ3週間経とうというところ。この写真よりだいぶ羽根が生えて足も長くなりました。

左の子は孵化に少し手こずったので心配だったけれど、めちゃくちゃ元気に育ってくれてます。

畑では秋の葉物が採れ始めています。初夏に食べて以来のわさびなやルッコラ、からしな、久々の味にうなる。シンプルなサラダにしたり、炒め物のお皿にたっぷり敷き詰めたり、もはや定番のサラダ納豆にしたり、どんな風でもうまいことできるので楽しい。

トマト、この夏ほとんどお届けできませんでしたが、割れたトマトは結構採れたので、我が家では人間も犬も鶏もトマト食べてました。今年うまかったのはトマト丼。トマトとツナ缶、バジル、ハラペーニョのピクルスをマヨネーズで和えてご飯にのせるだけ。暑い日に火を使わずにちゃっと作れるお助けレシピ。
ハウスで育てた箱入り娘のトマト、カーボンがもうコク深くて素材のうまさがだいぶレベル高いです。

きゅうりとオクラのぬか漬けを添えて。この日は贅沢にチーズ入り。

今年はきゅうりもオクラも申し分なく採れて、日々のぬか漬けに重宝しました。満ちているとはこのことだ。時々はたと気づく。数が採れなくて出荷できないとか、たくさん採れているのに注文がないとか、頭は日々色々と言うのだけど、そんなことはまあ置いといて少し静かにしてみると、実はとても豊かで満ちている。

野菜を新聞で包むことが多いのでつい読んでしまうのだけど、先日、とてもぐっとくる文章を見つけました。読者の投書欄に92歳男性からの投書。書き出しが
「私は長い間1人暮らしなので」
92歳で1人で暮らしておられるその男性、日に3度の食事を工夫して作っているという話。戦時中、祖母が畑でいろんな野菜を育てて食べさせてくれた思い出。春菊のごまあえを作って仏壇に供えました。こんなものを食べました。こんなものを知人に送って喜ばれました。
そんな小学生の作文のような文章に、この男性の日々が見えるようで少し泣けました。生きて食べること。ひとり静かに楽しんで。

成虫がピークと人は思っているけれど、実は幼虫でいる時間の方が長くて、華のないその日々、虫は栄養を蓄えもぞもぞと生きる。そのもぞもぞと生きる日々以上に美しいものはないのじゃないか。
私たちの日々も、ハレの日じゃなく、何の出来事もない退屈で静かな日常以上に美しいものはないような気がする。



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