ほかのひとたち

『帰路』

最寄りが東十条らしい男の子と、その彼女(っぽい)が、私の膝の前に立っている。盗み聞きするかぎり、どうやら赤羽乗り換えで、彼の家に向かっているらしい。十条に電車が到着する。次が赤羽。ぷしゅーとドアが開く。急に彼が「歩くの好き?」と聞く。「うん。すきだよ」と彼女が答える。「よし歩こう!すんません!おりまーす!」彼は、人混みをかきわけ、かきわけ、彼女の手を引っ張った。眉間に皺よせてる、おばさんとか、おじさん、ちょっといた。女の子、くすくす、笑う。2人はあっという間に、電車を降りてった。取り残された、おばさん、おじさん、ほかのひとたち、わたしたち。なんかわかんないけど、すごいよかった。


『都内某ファストフード店にて サラリーマンの会話より』

「蓋開けてみれば、みんなメンヘラ。」
「ステルスメンヘラか。」


『サトウセンセイ』

まずは、かたち、を決めるんじゃない。
位置から、決めていくの。
一度かたちを決めてしまうと、
かきなおすのが勿体ないって思うでしょう。
でも、点は、位置だから。
なおそうとおもえば、すぐになおせる。

きみは、いつでも、いきなり、かたち、をかこうとするでしょう。
だから、いつも、上手くいかなんだ。
大丈夫、だいたいのことはさ
はじめに点さえ、うっちまえば、いいの。本当よ。


『受信ボックス新着1件』

お疲れ様です。
わざわざメールくれてありがとうございます。
ランチとか一緒できて、嬉しかったです。
手は抜かずに、気は抜いて、頑張ってください~。
それでは、また。

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