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百年の孤独読んでみた!【読書感想】

長い歳月が流れて銃殺隊の前に立つはめになったとき、おそらくアウレリャノ・ブエンディア大佐は、父親のお供をして初めて氷というものを見た、あの遠い日の午後を思い出したに違いない。

百年の孤独(G・ガルシア・マルケス)

有名な百年の孤独の第一文はとても印象的でこれから先の展開がとても気になる人は少なくないと思います。時間はかかったのですがなんとか読了できたので感想をまとめてみました。


⚫︎百年の孤独のおもしろさ

▶︎マコンド(新しく作った村)時の流れ

百年の時の流れの中でマコンドの発展、そして衰退に至るまで事件やトラブルもあり飽きない。外部から科学や文明が入りマコンドの様子も変化してゆく。

▶︎登場人物のキャラが濃い

主要登場人物はブエンディア家の人々で、実験に没頭する者もいれば戦争に行く者もいる。土を口にするクセのある者。必ず何か特徴を持っている!

▶︎マジックレアリスムの読書体験

現実的な物語の中にふと訪れる非現実的な不思議を取り入れるのがマジックレアリスムの手法。リアルな描写の中にある急な展開は想像もつかない出来事や現象に驚くはず。

▶︎南米の雰囲気を感じられる

南米の知識はなくても精密な環境の描写のおかげで世界観が伝わる。特に暑さや雨の湿気は嫌でも伝わってくる。

⚫︎百年の孤独を読む大変さ

▶︎登場人物が多く、名前も分かりづらい

本作のみで60人くらい登場人物がいる。父や母の名前を子供に名付けるのでぼーっとしてると誰が誰だかわからなくなるので本の冒頭の家系図を見ながら系譜を確認するのが一番混乱しない方法だと思う。



「百年の孤独」と言う名の通り登場人物それぞれ孤独を抱えています。ある人には孤独は安らぎであり、別の人には悲しみであったり多様な孤独を表現されています。
今回初めてマジックレアリスムの作品を読んだのですが、不意に訪れる不思議な事に毎回驚きました。不思議な出来事はリアルから乖離せずにスッと物語として馴染んでいるのでそのまま受け入れてしまう感覚になります。
レメディオスが昇天するシーンはまさにそれですね。大好きなシーンなので何度も読み返してしまいました。美しい。
最初は読むのが大変で難しく感じましたし、時間もかかりましたが忘れられない一冊になりそうです。






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