「記憶脳」を読んでウイスキー検定に合格!(多分)
家に届いた「ウイスキー検定」と書かれた封書を見た途端、「ひっ」という変な悲鳴をあげてしまった。
そうだった。
ウイスキー検定に申し込んだことさえ、すっかり忘れていた。
というか、忘れようとしていた。
受験するぞ、と意気込んで申し込みをすませて、テキストと過去問題集は買い揃えたのだ。
そのあとに、大変な間違いをおかしていたことに気が付いたのだ。
間違った級に申し込んでしまった……(汗)
ウイスキー検定は1級、二級、三級の総合的な級と分野に特化した特別級がある。
今回、初めて受験する私は、三級と大好きなシングルモルト級を選んだ。
いや、つもりだった。
三級は予定通りだったが、今回開催される特別級はJC級(ジャパニーズクラフトウイスキー級だったのだ。
クラフトウイスキーファンの方には本当に、申し訳ない。
私は日本のクラフトウイスキーに全く興味がない。
そして、私が愛してやまないのはシングルモルトなのだ。
間違えてしまったことに唖然とし、テンションは急降下。
それから全く勉強する気が起きなくなってそのままテキストも問題集も埃をかぶって放置されたままだった。
どうしよう。
試験日まで、二週間しかない。
やはりあきらめるか、とため息をついたとき、目に入ったのは購入したばかりの樺沢紫苑先生の「記憶脳」の本だった。
元はといえば、「ウイスキー検定」の存在を知ったのも樺沢先生からだ。
それから興味がわいて、ウイスキー好きの私の知識がどのくらいのものなのか試してみたいと考えて、今回も申し込んだのではなかったか?
私は「記憶脳」の本を手に取ってみた。
せっかく、私はここにいるのだから。
間違えて申し込んでしまったジャパニーズクラフト級はともかく、もともと受ける予定だった三級は勉強してみたら?
この本がそんな風に話しかけ、私の背中を押してくれている気がした。
「記憶脳」という本は情報発信をしている精神科医の樺沢紫苑先生が、人生が変わる「真の脳の使い方」について解説した1冊だ。
早速「記憶脳」を読み、私が実践したのは以下の通りになる。
①「問題集記憶術」
3級の過去問題集5年分とJC級過去問題集2年分を繰り返し解いた
注:JC級は過去2回しか開催されていないため、2年分しか過去問がない。
②「対戦成績記憶術」
過去問を解いていく中で、できたものには〇、できなかったものには×をつけ、ゲーム方式で楽しむようにした。
③「単語帳記憶術」
過去問題集を単語帳に書き写して、繰り返し解いた
できたものは取り外し、できなかったものはもう一度解いた。
こうして、正解率の低いものだけが繰り返し単語帳に残った。
④「書きまくり記憶術」
単語帳でできなかったものは紙に書きながら口に出しながら書いて記憶した。
⑤「まとめノート記憶術」
過去問題でわからないものはネットを調べてノートに書いた。
⑥「対策講座記憶術」
対策講座はなかったが、過去の問題を詳しく説明したサイトを見つけた。
ここのサイトを頻繁に見て、傾向と対策や、ウイスキーの全体像をとらえることができた。
⑦「語呂合わせ記憶術」
⑥のサイトで、
「アイラの蒸留所で創業年が一番古いのはどこか」という問題が出やすいことが分かった。
そこで書いてあった語呂合わせが大変役に立った。
①ボウモア(1779年)
②アードベッグ(1815年)
②ラフロイグ(1815年)
④ラガヴーリン(1816年)
⑤カリラ(1846年)
⑥ブナハーブン(1881年)
⑥ブルイックラディ(1881年)
⑧キルホーマン(2005年)
この頭文字をとって「ボアラ歌舞伎」(ボアラカブキ)と覚えた
試験までの二週間は、まるで時間との闘いだった。ひたすらウイスキーの深い世界に没頭しつづけた。時間が限られていたからこそ、集中できたかのもしれない。
特に心に残っているのは⑤「まとめノート記憶術」だ。
本で学んだのだからと、JC級にも本腰を入れることにした。
しかし、JC級は、テキストにもほんの数ページしか記載がなく、過去問題も2年分のみで、全体像が把握できず、途方に暮れた。
そこで、一問一問解き進めながら、日本のクラフトウイスキーに関する情報をインターネットで調査し、丁寧にノートにまとめるようにした。
その過程で、日本のクラフトウイスキーが持つ深み、蒸留所の方々の熱い情熱、環境に対する配慮に心を動かされはじめ、興味がわいて、実際に飲んでみたいと強く感じるようになった。
これは、勉強を通じて得られた意外な収穫だった。
これだけの努力をして試験に臨み、手応えを感じている。
結果は4月に発表されるので、まだ分からないが、自己採点では合格圏内に入っていると思っている。
今までの勉強法では時間を無駄にしてしまい、これだけの成果は得られなかっただろう。
しかし、この本を読んで「記憶の効率化」の大切さを学び、脳の仕組みを理解することが、難易度の高い試験にも対応できる力を与えてくれたと実感している。
『記憶脳』と出会い、集中して勉強したこの二週間は、私の人生において画期的な出来事だった。
この期間に得た知識や試験へのアプローチ方法は、これからの学びや仕事、日常生活においても非常に価値のあるものになった。
自分の「記憶脳」を鍛え、それを活用する楽しさと有意義さを知ったことは、想像以上のことだった。
樺沢先生と『記憶脳』に深く感謝し、得た記憶術を生活に活かし、次回こそ、二級、そして本当に取りたかったシングルモルト級の取得を目指したいと思う。