でこぼこを育む 〜発達障害の子ども〜
あけましておめでとうございます🌅
いつも読んでくださりありがとうございます!
今年もよろしくおねがいします。
今回は数年前からよく取り上げられるようになってきている、「発達障害」についてお話していこうと思います。
学校や施設・地域の中で支援を必要としている「気になる子」には発達障害を抱えている子も多くいる印象があります。私は今の仕事についてからよく発達障害の子どもに接するようになり、勉強し始めました。自分自身まだまだ無知ですが、日々関わる中で学ぶことや感じることをお伝えできれば良いなと思います。
発達障害とは?
発達障害は、脳の発達に偏りがあることなどが原因で、コミュニケーションをとったり、物事を理解したり、何か行動をしたりする際に、他の大多数の人とは違った理解や言動となるため、日常生活や集団生活をおくる上でつまづきや困難を感じる場面が多い発達の特性をいいます。(*定義や表現は様々あります)
この、脳の発達の偏りについては、生まれつきによるものが多いですが、近年では虐待などの環境面の影響も示唆されています。(今後の研究により、また変わってくるかもしれません)
発達障害にはその特性の出方によっていくつかの種類があります。主なものとしては、ADHD(注意欠陥多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)、LD(限局性学習症)があります。(テレビなどでもよく聞くようになりましたね)
発達障害の分野の研究は日々進歩していますので、昔とは呼び方や分類・定義なども変わっていっていますが、今主流なのは上記のものです。2つ以上の診断が付く場合もあります。それぞれについてすこし説明しますね。
ADHD(注意欠陥多動症)
ADHDは、不注意(集中力がない、気が散りやすい、忘れっぽい)、多動性(じっとしていることが苦手で落ち着きがない)、衝動性(思いついたことを、考える前にすぐ実行してしまう)の3つの偏りが特徴的なもので、症状の現れ方によって「不注意が目立つ場合」「多動性や衝動性が目立つ状態」「混合した状態」の3つのパターンがあります。
日常生活では、「物をなくしやすい・片付けられない・不器用など」が、学校生活では「忘れ物が多い・授業中の立ち歩き・集中力が続かない・字が乱れるなど」が、コミュニケーションでは「些細なことで手を出してしまう・大声を出す・順番やルールがまもれない」などといった言動で困難さがあわられます。
ASD(自閉スペクトラム症)
ASDは、コミュニケーションが苦手で、こだわりが強いことが特徴で、スペクトラムの名のとおりにその特徴は様々な濃淡(程度)があります。
具体的には、コミュニケーション手段の理解や使用が苦手(表情や仕草から感情を読み取る、「それ」などの指示語や抽象的な表現の理解が難しく言葉通りに受け取ってしまう)だったり、興味・関心の幅がせまく(自分の好きなことにしか興味を示さず一方的に話す、人の話を聞いていない、人への愛着や関心が薄い)、対人関係の構築や維持がしにくい(感情の共有がしにくい、気持ちや空気を読むのが苦手、相手の立場や感情を考えない言動をとるため)ところ等に人とのコニュニケーションの困難さが現れます。
また、こだわりが強く(同じ動き・手順・格好などを繰り返して変更が難しい)、感覚が過敏(音・光・匂い・味・感触など五感に敏感さがある)な特徴もあるため、日常生活に強く支障をきたすことがあります。
LD(限局性学習症)
LDは、読み書き計算のいずれかに困難さがあり、学習につまづきがでてしまうのが特徴です。
具体的には、「発音を誤る・文字や単語を抜かしてしまう・読んでいるものを理解できないなど」の読みの問題、「字の形を誤って書く、誤った単語や文章を書くなど」の書きの問題、「計算が正確にできない、数の概念の理解ができない、数的な推理が困難など」の計算の問題として困難さがあらわれます。
発達障害の診断
さて、三つの発達障害についてお話してきましたが、いかがでしたか。テレビなどでもよく見かけるようになったので、知ってたわという方もいらっしゃるでしょう。ひょっとして「自分は」「あの子は」発達障害?と思った方や、逆に「こんなの多かれ少なかれ誰でも当てはまる」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
発達障がい(の診断)について考える上で大切なのは、本人が「困っている」もしくは困り感がさほどなくとも「困難な状況にある」ということです。誰しも発達に多少のでこぼこはありますし、発達障がいとまで診断がつかなくとも、特性の強い部分と弱い部分はあります。それが個性や特性というものです。(でも自分の特性を把握・理解していない人は意外と多くいるものです。)
発達障害と診断を受けたり、治療を必要とするかはこの「日常生活に困難を感じており、支援が必要か」どうかで決まります。発達障害に当てはまる特徴があったとしても、困難を感じなかったり、支援を要する状況でなければ、診断は特に必要ありません。
最後に一つだけ気をつけて頂きたいのは、診断はあくまで、その人を支援するためにあるということです。決して、周りの人がその人の行動や世界を狭めたり、レッテルを貼ったりするためにあるものではありません。周囲の人が勝手に決めつけて噂したり、差別したり、制限をかけたりすることはやめましょう。(まして私たちは主治医でもないですから、その資格はありません)
発達障害への認知度が上がったことで、「発達障害」という言葉が差別用語的に使われる場面が問題になることがあります。(発達障害に限ったことではないですが…)言葉だけが独り歩きするのではなく、ほんとうの意味で理解や認知が進み、支援の輪が広がることを願っています。
最後まで読んでくださりありがとうございました⭐
しばらくは発達障害のことをテーマにお話していきたいと思います。
知りたいことなどありましたらコメントなどで教えてくださると有り難いです。
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