chiha

児童福祉に携わる仕事をしています。 子どもの支援や社会的養育について感じたこと、考えること、知って欲しいことなどについて書いていこうと思います。 「一人でも多くの人が、生まれてきて良かったと思えるようになること」を目指して

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  • 子どもについて

  • 社会的養育

    「社会全体でこどもを育てる」ということについて。 身近にあるけれど、どこか遠い世界の片隅から。

  • 児童虐待

    児童虐待について。 現状や課題を、支援者の目でお話しします。 みんなが知り、行動することで、救える命があるかもしれない。

最近の記事

この子の発達は大丈夫?

こんにちは!いつも読んでくださりありがとうございます⭐ さて今回は、子どもの発達が気になったときに、どう捉え、どう対応すると良いか、仕事上の経験から学んだことを少しお話したいと思います。 (わからないということが不安になるという方向けです。) 子どもの発達をみつめる 子育てをしていると、子どもの成長や発達が気になることは多々ありますよね。「同年齢の子と比べて遅いのでは?」「(ある事柄が)全然できるようにならない」「上の子の発達とぜんぜん違う」「発達に問題があるのでは?」な

    • 専門家の支援をうけるタイミングは?

      こんにちは!いつも読んでくださりありがとうございます。 久しぶりの投稿になります。 緊急事態宣言、伸びてしまいましたね…。つらい時期ですが、なるべく早く落ちるくことを祈ります。 前回まで発達障害についてのお話をしてきましたね。 今回は発達障害に限らず、「困ったことについて、専門家からの支援はいつ受けたらよいか」についてお話したいと思います。 専門家の支援を受けるタイミングこれはずばり先に言ってしまいますが、「なるべく早いほうが良い」です。  もし、自分一人では対応や解決

      • おすすめの「発達障害」マンガ

        こんばんは!いつも読んでくださりありがとうございます⭐ 実は私、本やマンガが大好きなので、今回は「発達障害」に関連のあるおすすめマンガをご紹介したいと思います。全てが本の通りというわけではないですが、マンガだとイメージが湧きやすいと思うので、興味があればぜひ読んでみて下さい。 沖田×華さんのマンガ*「ニトロちゃん〜みんなと違う発達障害の私〜」 光文社 「アスペルガーなどの〈発達障害〉の存在が、まだあまり知られていなかった時代。協調性のない行動から、問題児というレッテルを

        • でこぼこを育む 〜発達障害のこども②治療と支援〜

          こんばんは!いつも読んでくださりありがとうございます。 コロナ感染が急増していますが、みなさんお変わりありませんか。医療従事者の皆さんいつもありがとうございます。 さて、前回から発達障害についてお話していますが、今回は治療や支援についてお話していきたいと思います。 発達障害の治療・支援について 前回お話しましたが、発達障害は本人が「生活する上で困り感がある」、「特性のため(大多数の人ができることに)困難さがある」場合などに治療対象となります。そもそも、発達障害はそれ自体が

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          でこぼこを育む 〜発達障害の子ども〜

          あけましておめでとうございます🌅 いつも読んでくださりありがとうございます! 今年もよろしくおねがいします。  今回は数年前からよく取り上げられるようになってきている、「発達障害」についてお話していこうと思います。  学校や施設・地域の中で支援を必要としている「気になる子」には発達障害を抱えている子も多くいる印象があります。私は今の仕事についてからよく発達障害の子どもに接するようになり、勉強し始めました。自分自身まだまだ無知ですが、日々関わる中で学ぶことや感じることをお伝え

          でこぼこを育む 〜発達障害の子ども〜

          喜ばれる寄付がしたい

          こんばんは! いつも読んでくださりありがとうございます⭐  前回は寄付・寄贈の(勝手な裏)話をさせて頂きました。 今回は寄付・寄贈をするときに配慮したいことなどを考えたいと思います。今回も基本的に裏話中心です。 もらうことが多い立場で勝手なことを言ってすみませんが、(施設に限らず)寄付・寄贈をしてみたいなと思っている方などの参考になれば幸いです。 もらって嬉しいものは何?寄付で頂いて一番嬉しいもの、それはずばり「お金」です。  なんだ、やっぱり金かよ!と思うかもしれませ

          喜ばれる寄付がしたい

          寄付・寄贈は誰のため?

          こんにちは!いつも読んでくださりありがとうございます⭐  今回は、年末になると多くなる「寄付・寄贈」についてお話したいと思います。先に言ってしまいますが、今回は普段言えないことまで隠さず書きたい内容がありますので、もしかしたら不快に思う方もいるかも知れません…  しかし、受け取る側の話というのもあまり聞く機会がないと思うので、それでも裏話にご興味があるという方にはぜひ読んでほしいなと思います。 寄付・寄贈は年末に多い なぜ、年末になると寄付・寄贈が多くなるか?の理由はいく

          寄付・寄贈は誰のため?

          家庭生活を体験する

          こんにちは! いつも読んでくださりありがとうございます⭐ 私はいつのまにか師走になってびっくりしていますが、皆さんはいかがお過ごしでしょか。 今回は、家庭生活体験、いわゆる「フレンドホーム制度」についてお話したいと思います。 フレンドホーム フレンドホームは、乳児院や児童養護施設に入所している子どもたちを、土日などの休日や、夏休み・冬休みなどの長期休暇等の学校が休みの期間に、数日間預かっていただき、子どもたちに一般家庭生活の体験をさせてもらう制度です。  対象となる子ど

          家庭生活を体験する

          児童養護施設の生活 2

          こんにちは! いつも読んでくださりありがとうございます⭐ 前回に引き続き、児童養護施設での生活についてお話していきますね。(私が携わった施設を例にしており、施設によって差異があることはご了承下さい。) 外出・旅行 洋服の購入や映画鑑賞などの外出は各ホーム(6〜10人くらいで一つの家・ホームとして生活している。ユニットなどと呼ぶこともあり)のケアワーカー(生活の支援をする職員)と一緒に個別で外出することが多いです。個別の時間は子どもと職員が一対一で関わる貴重な機会なので子ど

          児童養護施設の生活 2

          児童養護施設の生活

          こんにちは! いつもありがとうございます🌟 前回までは里親制度についてお話してきましたね。 今回は、よく質問のある児童養護施設での生活についてお話していきます。(私が携わったことのある施設での生活を元に書いています。施設によって差異があることもご了承下さい) 児童養護施設 児童養護施設は(よく名前の似ている「特別養護学校」等と間違えられることが多いですが、学校ではなく、)親の死亡・病気・経済的困難・虐待などにより、実親の元で暮らせない子どもたちが入所し、共同で生活する家

          児童養護施設の生活

          子をあずかり育てるということ

          こんにちは! いつも読んでくださりありがとうございます🌟  前回は「社会的養護(養育)」のなかの、里親やファミリーホームといった「家庭養護」についてお話しましたね。今回は、その「里親制度」の現状と課題について知ってほしいことを少しお話していきたいと思います。 里親制度の現状と課題 以前お話したように、「家庭養護」が主流の他の先進国と比べて日本はまだまだ施設養護が主流となっており、里親の委託率は圧倒的に少ないです。(下記図参照。また、2020年現在も低い現状がある)  

          子をあずかり育てるということ

          家庭のなかで子どもを育てる

          こんにちは! いつも読んでくださりありがとうございます🌟 今回は、以前お話した「施設養護」とは別での形の養育である、「家庭養護」についてお話したいと思います。  家庭養護家庭養護とは、里親やファミリーホームなど、養育者の家庭(家)で子どもを支援することを指します。施設養護よりも少人数で、子供は一人だけという場合も多いので、個別の時間が多く確保できたり、子どもの特性や希望に合わせた柔軟な対応ができたり、物理的にも心理的にもより一般の家庭に近い環境で過ごすことができます。世界

          家庭のなかで子どもを育てる

          いろいろな施設 3

          こんにちは! いつも読んで下さりありがとうございます🌟  さて、前2回に引き続き、今回は残り2つの施設について紹介していきますね。 今回お話する2施設は、児童養護施設よりもさらに専門的な支援が必要な子どもたちが生活している施設になります。 児童自立支援施設 前回の「自立援助ホーム」と名前が似ていて混同してしまうこの「児童自立支援施設」では、不良行為をする(もしくはする恐れのある)子どもや、家庭環境上の理由などによって、「生活指導をする必要のある子どもたち」が生活しています

          いろいろな施設 3

          いろいろな施設 2

          こんにちは!いつも読んでくださりありがとうございます🌟 今回は、前回の続きで、乳児院・児童養護施設に引き続き、「施設養護」の中の色々な施設をご紹介します。今回お話する施設は、一般にはあまり知られていませんので、初めて耳にするところが多いと思います。 自立援助ホーム 自立援助ホームでは、おおむね15歳〜22歳位までの子どもが「自立を目指して」生活しています。年齢的には児童養護施設ともかぶりますが、最も大きな違いは、「働かざるを得なくなった」子どもたちが入所している点です。児

          いろいろな施設 2

          いろいろな施設の種類

          こんにちは!いつも読んでくださりありがとうございます。  前回の記事の中で、社会的養護には子どもたちが生活する場所の形態により、児童養護施設や乳児院などの施設に入所して多数の子供と生活する「施設養護」と、里親やファミリーホームなどの、より一般的な家庭の形に近い環境で少人数で生活する「家庭養護」があることをお話しましたね。今回はその中の、「施設養護」についてお話したいと思います。 施設養護と施設の種類施設養護は、施設に入所する形で子どもの生活を支援することを指します。施設は

          いろいろな施設の種類

          数字でみる、社会的養護の現状と課題

          こんにちは! いつも読んでくださりありがとうございます🌟 今回は、虐待や施設などの社会的養護に関する現状について、数字を交えてお伝えしていきたいと思います。 (社会的養護って何?という方は以前の記事「社会全体で育てる」を御覧ください) 社会的養護(養育)の現状社会的養育(養護)を受けている子どもは現在、日本全国で約45,000人います。(2018年度の入所・委託児童の人数は、「施設入所児」が37,154人、「里親やファミリーホームへの委託児」が7,104人) この45

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