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フランス・カーンのカンティーン(食堂)

昨日からカーンのアーカイブに来ているのだが、ここはもともとアルデンヌ修道院の敷地である。宿舎はFarinierと書いてあり、もともとは粉屋(farineは小麦)があったところらしい。自分の部屋内では飲食禁止で、3食を地下の食堂で食べることになる。

朝昼晩の3食すべてついているってどうなんだろう、と思っていたのだが、お野菜たっぷりのちょうどいい感じの食事が出るので、食べ過ぎたかなと思っても、ヘルシーな感じである。朝はバゲット、シリアル、ジュースとフルーツ、バターと各種ジャムなど。

昼がメインのようで、初日はチキンレッグの煮込みとポテトと野菜ケーキのようなものだった。次の日は、写真のアートなサラダと、ラザニア。それに葉物野菜のサラダと、デザートとパンがつく。赤ワインも置いてある。あと各種のチーズ。

夜もこんなのだったらどうしよう、と思ったのだが、夜は根菜のポタージュスープと、ズッキーニのキッシュだった。このキッシュはとてもふっくらした感じで、普通にパン屋(boulangerie)で買うようなのと、全然ちがう。今日は同じようなスープにクルトンがついて、メインディッシュはポテトとラパン(うさぎ)のオーブン焼き。

昼と夜はいつもデザートがつくというのも、驚きだった。デザートは今のところ、タルトタタン(りんごのケーキ)、ラズベリーのムース、洋梨のタルトなどが出た。すべてシェフの手づくり、甘すぎず自然な味で、とてもおいしい。

そういえばパリのサンラザール駅のPAUL(フランス発祥なのだろうが、イギリスにも日本にもある)で、チキンのバゲットサンドのセットを買ったら、飲み物とデザートつきだった。わたしはオレンジジュースと、フロマージュブランのラズベリーソースをチョイス。駅のサンドイッチセットにまでデザートつきというのに、びっくりした。これは9.10ユーロ、1140円。

飲み物はコーヒーか、各種お茶類。ジャスミンとか、ルイボスとか、キーマンとか、ダージリンとか、カルダモンのお茶とか、いろいろな種類のものが置いてある。缶に入った茶葉を、お茶パックに入れて飲む。

さすが食にうるさいフランス。料理はこってりしていなくて、とてもヘルシー。伝統的なフランス料理は結構お肉っぽいので、毎日そんなのが出たらどうしよう、と思っていたのだが、大丈夫そうである。まあ確かに、宿舎のカンティーン(食堂)で、フォアグラは出ないよね。

宿泊プラス食事代全部込みで、1日50ユーロだから、6300円くらい。30倍すると、食事なしのパリのアパートの家賃よりは、やや高いくらいである。短期アパートだと、倍近くする。この予算で、新鮮な食材を使って、腕のいいシェフが、予算と栄養のバランスを考えたメニューを、毎日出してくれるようだ。

ヘルシーなバランス、良質な食材、お味、毎日の食べ物には、この3点が重要だ。身体によいとおいしいが、イコールになっているお食事。こんなのをシェフが毎日作ってくれるというのは、ありがたい環境である。パリでも日本でも(職場とか)、こんなカンティーンがあってくれると、うれしいんですけどね。



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