CASE STUDY-03|JSON - 製品情報管理のソリューション
所属する会社で今までに対応した、ブランドサイトやオンライン展示会など「製品紹介」に特化したWEBサイト制作における製品情報管理ソリューション。
※ここでは、ECサイトのように商品を直接購入できるサイトではなく、製品紹介に特化したWEBサイト制作についての事例。
該当するWEBサイトの概要
サイト概要
製品紹介の役割を持つWEBサイト(ブランドサイト/オンライン展示会)
製品数は10〜100点程度
購入機能なし(ECサイトへのリンクのみ設置)
製品情報の更新は(一定期間)発生しない
担当範囲
WEBディレクター(要件定義/サイト設計/製品情報設計/進行管理/オフショア開発)
アートディレクター(アートディレクション/マスターデザイン)
課題
課題1)CMSを活用した製品情報管理
WEBサイトの製品情報管理は、多くの場合CMSを利用する。WEBサイト公開後にクライアント側で製品の追加・削除、また頻繁に製品情報の更新が発生する場合、CMSを利用することでクライアントが直接更新でき、コスト・作業効率におけるメリットは大きい。
しかし、上記概要のようにWEBサイト公開後の更新作業が発生せず、購入機能が必要ない場合は、逆に機能過多(更新機能・在庫管理機能は不要)であり、CMS設計・開発・製品情報の登録作業と多くの費用・工数がかかってしまう。
課題2)HTMLによる製品情報管理
製品数や各製品の持つ情報が少なければ、CMSを利用せずに製品情報をページの要素として直接HTMLに書き込む方法を採用することもある。HTMLで情報を保持する場合には当然、情報の入力や修正作業はエンジニアがHTMLを更新する。製品情報の扱いをエンジニア任せにすることはないので、最新情報をHTML上で管理すること自体がリスクであり、別途エクセルなどで製品情報を管理した場合もHTMLとの差分が発生するリスク、さらに関わる人数や取り扱う製品数・情報が増えればその分間違えが発生するリスクも増えていく。複数のリスクが潜んでいるので、製品情報管理の方法としては不十分である。
JSONを活用したソリューション
こうした課題は、多くのプロジェクトでJSONによって解消された。システムを新たに構築する必要がないためコスト削減・スケジュール短縮に繋がり、製品情報はエクセルのみで管理してそのままHTMLに反映できるので、差分や間違えが発生するリスクはほぼない。
JSON活用方法
他にもいろいろやり方はあると思うが、今までのプロジェクトで対応したおおまかな流れ。
1)製品情報は全てエクセルで管理
・ 製品情報を一覧化(1行に1製品)
・ 各列に製品名、金額、スペック、画像名、ECサイトのURLなど情報を入力
2)HTML/CSSコーディング
・ エクセル(列)とHTML(インターフェイス)をマッチさせる
3)JSONを生成してHTMLへ反映
・ エクセルをxml形式でエクスポート
・ xmlファイルをJSONへコンバート
・ JSONをJavascriptで読み込み、HTMLへ反映させる
JSON活用メリット
システム構築する必要がなく、開発コスト削減・短期納品が実現可能
クライアントが入力した情報を直接HTMLへ反映するため、情報のコピーミス・伝達ミスなどが発生しない
エンジニアが情報自体を気にかける必要がない
最終的に製品情報が確定するまで、クライアント側で何度も更新することが可能
製品点数にエクセルで管理できる範囲であれば特に上限はない
JSONは全てテキスト情報なので、データが非常に軽い
CASE STUDY-03|JSON活用例
CASE-A
新製品を紹介する目的である場合、WEBサイト公開のギリギリまで製品情報が決定しなかったり修正されることも多い。クライアントのビジネス理解によってそうした課題を抽出し、具体的なソリューションに落とし込み、JSONを活用した製品管理方法によって解決。
CASE-B
クライアントとスプレットシートを共有し、複数の担当者によって更新を行ったケースでは(定期的にバックアップデータを保存するなどリスク管理は必要ではあるが)、担当者全員が同じ情報を閲覧・更新し、よりタイムリーに製品情報を生成していったことによって、WEBサイト公開までのスムーズな進行を可能に。
まとめ
JSONの活用は、クライアントの要望に応えつつ、さまざまなリスクを抑えるとともに、エンジニア・ディレクターにとっても負担は少ない。それでいて開発コスト・期間の削減へとつながる非常に素敵なソリューションと言える。