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推し武将を探しながら「軍師官兵衛」全50話を完走。


ここ数ヶ月、わたしが抱える一番の大きな悩みは「推し武将」がいないこと。これを言うといつも周りから笑われてしまうのですが、毎朝必ず「いつになったら推し武将に出会えるんだろう・・・」ともやもやした気持ちになります。

先日テレビでめちゃくちゃ伊達政宗を愛しすぎている10歳の女の子を見たり、芦田愛菜ちゃんの推し武将が大谷吉継だということを知って、猛烈に羨望心を抱きました。こんな風に悩める25歳、わたしはとんでもなく幸せ者です。

そんな中、「軍師官兵衛」全50話を完走しました。やっぱり大河ドラマを観るのはかなり体力を使います。なんせ50話。本来であれば1年かけて放送しているものなのですから。ちなみにわたしは2週間で完走しました。

観ていて感じたのは、いわゆる侍らしく突っ走る系よりも、官兵衛や竹中半兵衛のような、戦術を立てたり調略するのが得意な、頭のキレる軍師の方が惹かれるのかも、と、今後の推し武将探しのヒントになったような気がします。

それにしても岡田准一さんの熱演、本当に素晴らしかったです。有岡城に幽霊された後はずっと杖をついていて、足が不自由ながら馬に乗ったり、戦に出たり、という演技。

そして毎回大河を観ていてすごいなぁと思うのは、歳月の演じ方・描き方ですよね。ひとりの役者さんが10代から下手したら60代くらいまで演じることもあるわけです。無邪気で天真爛漫な演技から、後半には声が低くなっていたり、動きがスローになっていたり。


岡田准一さんが演じていた黒田官兵衛は、秀吉の天下取りを支えた戦国時代の名軍師。知略に長けていたあまり、秀吉や家康からも警戒されていたほどです。

これは有名な話しですが、秀吉からの「わしがいなくなった後は誰が天下をとると思う?」との質問に、周りの御伽衆たちは家康や前田利家、毛利輝元など五大老の名前を挙げていた中、秀吉は「次の天下人は官兵衛に間違いない」と言っていたというエピソードもあります。

息子の長政に家督を譲り、隠居した後は名を如水と改めました。如水という名の由来を秀吉に話すシーンがドラマの中でも描かれています。

朝鮮出兵から色々あって無断で帰国した官兵衛に対し怒る秀吉に対して、「なんと言われようとも心は水のように澄んでいます」と身の潔白を示したのです。

それに加えて、如水にはもう一つ意味があるのだと言います。

「上善は水の如し」

これは中国の哲学者・思想家である老子の言葉で、最高の人生の在り方は、水のように生きるということだと言います。水は自分の存在を主張せず、低い方へと自然に流れていく。水のようにしてこそ心穏かに過ごすことができるという意味。

そして水はいかようにも形を変えます。四角い器に入れれば四角い形になるし、丸い器に入れれば丸い形になる。要するに官兵衛という人材を活かすも殺すも、この水を使う君主である秀吉次第だよ、ということです。なんとも強気な発言。いや、でもまさにその通り。

水のように柔軟に器の形に合わせて自分の在り方を変えていく。時に水は、優しく穏やかに流れるときもあれば、激しい流れで木や岩を力強く打ち砕くこともある。

この如水という名の由来、変化の多い今の時代を生きる上でも学ぶことが多いような気がします。

大河ドラマを観ながら、歴史に名を残した偉人たちの生涯を見ると、生きる上での教訓のような、学びが本当にたくさんあるのです。

さて、次は何を観ようかな。引き続き「推し武将」探しに励みます。


武藤千春

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