【読書のきろく#1】猫のお告げは樹の下で
可愛い表紙に目を惹かれ、青山美智子さんの名前を見て(「木曜日にはココアを」の人だ!)と気づき購入したのは、去年の秋頃。
購入しても直ぐに読み始めない習性により、今月ようやく読み始めました。
この本は、タラヨウの樹がある神社に現れるお尻に星のマークがついた猫『ミクジ』が、神社に立ち寄った悩める人たちに葉っぱのお告げを授けて導いていく、7つの連作短編集。
とある一つの町で起こる物語なので、最初は知らない町並みも、段々と読者にとっても馴染みのある風景に変わっていくのが、個人的に好きなポイント。小学生男子や主婦、おじいさん、占い師など様々な年代の主人公がいるのも、読んでいて楽しい。
1つ目のお話の主人公が失恋した20代の女の子なのですが、ちょうど私も失恋して数週間経過した頃だったので、今がこの本の読みどきだったのかも?なんて思いながら読んでいました。
前作「木曜日にはココアを」でも感じた、人と人の繋がり・関わりに心が温かくなります。
何かと答えを出すのに急ぎがちな現代の人たちの心に、やさしく寄り添ってくれるような本。ちょっと疲れたなぁと感じる人に、おすすめしたい1冊です。
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