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恋話

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徒然なるままに、アラサーが平成から令和にかけて恋話を綴ってます。
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2019年4月の記事一覧

未だ見ぬ。

少しだけセンシティブな話をしようかと思う。 先日、高校3年間同じクラスの友達が出産をした。 何かあると飛んで来てくれるし、飛んで行くし、本当に友達の少ない私にとって貴重で大事な存在の彼女。 その彼女の妊娠を聞いた時、仕事中なのにも関わらず泣いてしまった。 そんな彼女の子供、しかも生後2日目だ、可愛くない訳がない。 シャッターを切るのも止まらず、笑われてしまった。 「あんたももう子供つくっちゃいなよ」 それに曖昧に笑う。 いろんな人から言われるその言葉。 少しだけ胸が痛くな

ふつうの日。

朝起きて暗い部屋が嫌で、少しだけカーテンを開ける。 彼の家に朝差し込む光が好きだ。 起きる時間にはまだ早い。 最近、一度起きてしまうと何か食べないと寝られないので、仕方なくスマホ片手に彼の横で暇をつぶす。 落ち着かなくて寝返りをうつと、彼ももぞもぞと動く。 その度に顔や首筋、いろんなところに鼻先を擦り付けてくる。 本当に毎度思うが、大型犬のようだ。 どうしたー?と声をかけるが、返ってくるのは意味をなさないふやふやとした声。 たまに少しだけ起きて、抱き枕のようにぎゅうと抱