【読書メモ】ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法 | ちきりん
ちりきんさんの本がおもしろかったので感じたことを書きます。出版されたのは2011年とかなり昔ですが、今読んでみても古臭いと思えない内容でした!
ズバリ、この本の特徴を表すメッセージは何??
この本の伝えたいメッセージはズバリ、「もっと枠をはみ出てもいいんだよ。そうすればもっとワクワクするよ」ってところでしょうか。あなたを縛りつけている何らかの枠。その外にえいやって踏み出してみると、人生はもっと楽しいし、ワクワクするよ!(つい、オヤジギャグが出てしまいました)って意味が込められていると思いました。
そのために常識とされている価値観をもっとゆるく解釈する思考法をキャリア、お金、結婚などを例にわかりやすく伝えてくれている一冊です。
ゆるく考えように込められたコンセプト
「ゆるく考えよう」から受けるイメージとして「だらける」とか「適当にやり過ごす」が浮かんできて、どこか消極的で、退廃的で、受け身な姿勢に感じられるかもしれません。でも実際には違ってて、自分らしく楽しく生きていくために、常識とされていることを鵜呑みにしないで疑問を持って問い直し、能動的に人生に関与していく姿勢です。
激動の時代において大事な選択基準
キャリアや結婚、出産などの人生選択においていろいろな正解やハウツーがあるけれど、やっぱり大事なのは自分目線の価値基準ってことですね。
私は職業柄、人の悩みをよく伺いますがその時の会話の中身が「他人を主語」にして話しているのか「自分を主語」にして話しているのか注意深く聞くようにしています。「親が心配するから結婚しないといけない」は他人を主語にして自分の夢を叶っているので、自分ではなく他人の人生を生きようとする発言になります。
多数派が正しいわけではない
人生において特に結婚や出産については多数派が選ばない選択をしてると見なされると、ちきりんさんの言うように「なぜ」責めに遭います笑
結婚して出産して幸せになれるかどうかは結局のところその人次第であって、多くの人がその道を進んでいるからと言って、正しいとは限らない、とちきりんさんは疑問を投げかけています。みんなが正しいと信じている「常識」や「価値観」は時代と共に変わります。
なんせ親と子世代じゃ30年分の隔たりがあります。親の時代に享受されてきた正解を鵜呑みにしなくても大丈夫です。
ピュアな欲望を取り戻せ
情報洪水の中を生きていると、周りの人が持っているからとか、何となくな理由で欲しいと思い込んで手にいれることってままあるのかなと思います。
婚活支援をしていると「早く結婚しなくちゃいけない」と、まるで義務であるかのように答える人がいます。義務なのか、願望なのかを仕分けるために、「なぜ結婚したいと思うのですか?」と理由を聞きます。他人のノイズを排してやっと自分自身のピュアな欲望を可視化できるようになります。
食事が美味しいと感じられるのはものすごくレベルの高い幸せ
ピュアな欲望には人によって色々だと思いますが、私は個人的においしいものを食べるのがすごく好きで、自炊したりもするのですが、食事のたびにいちいち感動しているぐらいなので、食事がおいしいぐらいでいちいち感動しまくっている私は変なのか??と思ってましたがこの部分を読んでホッとしました笑
⚪︎⚪︎力を手に入れたら自由になれると思ったけど、そうじゃなかった
私のやっている婚活支援だと「結婚したら幸せになれる」「取り残された焦りやプレッシャーから解放される」とおっしゃる方が多いですが、本当にそうなのかな?と疑問に思います。自分の根本部分にある呪縛を見つめないまま結婚したとしても、課題が先送りされるだけだろうと思うからです。
仕事、家族のため、自分が我慢すればいい症候群が簡単にはやめにくい理由
ちょっとここは本の内容から少し脱線しますが、自由をなくす要素の一つに誰かのためを大義名分とした自己犠牲があるかなと思っています。
誰かのために自己犠牲し続けるのは良くないって頭ではわかっている人が多い。なのになぜやめられないか。それはたぶん、その行為自体にうま味があるからじゃないかなと思います。人は、もっと自由が欲しいと言いながら、いざ好きにやってごらんと言われて真っ白なキャンバスを渡されても何を書いたらいいのか困ってしまう人がほとんどではないでしょうか笑
本当の真っ白な自由を目の前にすると無意識に怖くなる。誰かのためを大義名分にしていた方が日々のことを深く考えなくても、受動的な態度でいても、多少の不満はあっても、甘んじてしまうのです。まっさらな自分と対峙して目のくらむような自由をもてあます恐怖よりも、よっぽど快適だから。
「自由を手にいれるために、ゆるく生きよう」はとっても冒険的でスリリングなことだと言えるでしょう。
私がゆるく考えるようになった1番の原体験
今振り返ってみれば私がゆるく考えるようになった1番の原体験はやはり10歳のとき、養護施設に入ったときでしょうか。養護施設で暮らす中でいろいろな疑問が私の中に芽生えていきました。
なぜ私にはお父さん、お母さんがそばにいないんだろう?と言う単純な疑問に始まり、私は生きていたらいけない迷惑者なんだろうか?と、自分を極限まで追い詰めるような問いまで芽生え、幼いながらに生や死について哲学的に考えるようになった時期がありました。
みんなが当たり前に持っているはずのものを、私はなぜ持っていないんだろう。当たり前って何?ふつうって何?って疑問を持ったことが「ゆるく考えよう」の始まりだったかもしれません。むしろ「当たり前で考えよう」をしていたら、すぐに生きる意欲が萎んで、人生を自ら詰んでいたでしょう笑
そうはならなかったのはゆるく考えよう」思考のおかげだと思っています。
私的ゆるく考えようの実践編
最後に私が実践しているゆるく考える思考法について述べたいと思います。ゆるく考えた方がいいなと思う時の判断基準として、自分自身の思考や口癖の中にどれぐらい「べき」があるかを把握します。例えばこのように。
相手のために気配りをすべき。相手を優先して我慢すべき。結婚するなら最低でもこれぐらいの条件の人を選ぶべき。べきべきべき。ベッキー!べきだらけだと何だか息苦しいですね笑
べき思考が多すぎるなと思ったら、「それって本当はやりたい?やりたくない?」「楽しい?楽しくない?」「好き?嫌い?」と自問自答するようにしています。「本当はやりたくない。でも〜〜で〜〜だからすべき」だとと自己説得が脳内で始まったらもう縛られている証拠。「で、やりたいの?やりたくないの?どっち?」と聞いて勇気を出して本音の答えを選ぶようにします。
以上、実践編でした!
他にも人生設計をやりやすくなる3×3メソッドや不動産やお金についての考え方なども実践的で勉強になりました。よかったらぜひ読んでみてください。
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