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どこまでも広く、遠く(詩)

あなたが生まれた日に私も生まれた。

はっきりと誰にでもわかる声でその存在を明らかにしたあなたとはちがう、わたしの誕生。

わたしは知らなかった。

自分が羽ばたく翼を持っていたことを。

自分の飛びたい空を飛べることを。

わたしはまず、飛ぶ空を探していた。

そして、あなたが生まれてその空を見つけた。

その空のもとあなたを大切に育んだ。

あなたを育てるうちに、背中に羽が生えていることに気づかなかったけど、

ある日この空を飛びたいと願うようになったら、その背中に翼があることに気付いたんだ。

わたしはその翼を広げて飛んでみた。

わたしは、思ったより、高く、速く、飛べたことに驚いた。

広くどこまでも続く空、気持ちがいい。

わたしは生まれていたんだ。あなたと一緒に生まれていた。

さあ、どこまでいこうか。

さあ、どこまでもいこう。



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