聞こえ方の違うみんなでワイワイするために。試行錯誤の記録(その6 耳栓会話の実験)
ワイワイテーブルを聴者2名で簡易的に実践。https://note.com/chiemi627/n/ne2e69574f7fa
耳栓+音声認識での会話を、忘年会シーズンの居酒屋でやりました。
仕組み的には大成功。周りガヤガヤでも結構きちんと音声認識ができていました。ピンマイク+雑音に強い音声認識最高です。
あと、耳栓しても相手の会話は問題なく聞き取れるんだけど、周りがガヤガヤしている状況と合わせると普段より部分的に聞き取りづらくなるし、あってるのか不安になる。
そんな感じで耳栓使ってほんの少し聞き取りづらい環境を作ると、音声認識画面見るようになります。この仕組みも成功でした。
そして、実験の結果とても興味深いことがわかりました。
いつものテンポで話せない不安
聴者2人でこの仕組みを使って話してみてわかったことは、ちょっと不安な感じになるってことです。何が不安か後で考えるとこんなところですかね。
1. 相手の話が(ほとんど聞こえてるけど)合ってるかどうかわからない
2. iPadをチラッと確認する動作が、相手に失礼かもって思う
3. いつもの会話のテンポで話せない
改めて考えると3が一番大きい。相手の話が終わったあと、いつもならすぐに返せるのに、しばらくちょっと返せなくてiPadチラッと見て返事する、1〜2秒のタイムラグが発生するその感じがペースを乱されているように感じて不安が募る感じでした。
うきうきテーブルでの話のテンポ
会話のテンポがちょっと遅くなる時、必ずそんな不安な気持ちになるのかと言うとそうではない。例えば筆談での会話をでも、その場でのテンポについて把握できていればストレスは感じない。
うきうきテーブルでの話のテンポに関して共通の理解があれば不安は解消されるんじゃないのかなぁ。。。って思っています。逆に言うと話のテンポに関して事前知識があった方が良さそう。と言うわけでこの記事を書いてます。
互いに普段と違うペース - Non-nativeな人との英会話 -
今回やってみて改めて思ったこと。耳栓結構大事。
聴者が耳栓をつけて会話するといつもと違うコミュニケーション方法をしているなと感じます。
逆に第1回目の実践で「話に夢中になると音声認識の結果を見なくなる」ってなったのは、聴者の普段の会話ペースで話していたから。そこに全員を合わせようとすると会話が成立しなくなるか、合わせようとする人の負担ばかりが大きくなってしまう。
うきうきテーブルでは「聴者前提の会話ペースに他の人が合わせる」じゃなくて「お互いが少しずつ歩み寄る」状況を作るのが大事だなと。(それでもほとんど聴者寄りなので、だいぶ歩み寄ってもらっている前提なのですが)。だから耳栓会話は面倒だし不安なんだけど、是非これで進めたい。
音声認識を使った会話って、互いにとって普段のコミュニケーション方法ではないので、ノンネイティブな人同士の英会話をイメージすると分かりやすいのかなぁと思ってます。
「聞こえなかった・分からなかった」を示す
実験の時に「iPadをチラッと確認する動作が、相手に失礼かもって思う」って思っちゃたんですよね。普段会話相手がスマホ見出したら「会話に興味ないのかな」って思っちゃうので、それ由来かなって思ったんですが、今回の場合は互いに文字起こしの結果見てるってわかってるはずなので、いやそうじゃないなと。
じゃあ何かって言うと「あなたの言ってることちょっと聞こえなかった、分からなかった」っていうのを伝えるのに抵抗があったのかなぁ。。。と。これでやっぱり会話のペースが止まるってことが不安だったのかも。
でも分からなかったことを伝える、確認するって普段でもとても大事で。それを「流れを止めてしまうから黙っておく」って結構あるなぁ。。。って改めて思いました。だから「分からなかったら流れを止めて聞いた方が良い」空間づくりをするのって大事だよなって改めて思ったり。
「暗黙知の違う人たちと仕事する」時のコツと近い?
さてここからは私自身言語化ができてないので、次回予告みたいになるんですが、今回経験したことは「暗黙知が違う人たちと仕事をする時に、共通理解を得るためのコツを考える」って言うのと近いのかなぁ。。。とも感じました。
ここ、今ずっと考え続けているので、ちゃんと言語化できたら書こうと思います。
とりあえず今言いたいことは、うきうきテーブルって単にいろんな聞こえ方の人と話をしてみるってだけじゃなくて、そこから多様性のあるチームでの共通理解の作り方のコツを探る場にもなったりするんじゃないかな、ってことです。
と言うわけで、思ったことを書き捨てて、今年を終えたいと思います。
良いお年を!