1988年1月、上海招待旅行
初めての海外は1987年、香港団体旅行
初めての海外旅行は1987年8月、香港旅行。
4泊5日の一般的な団体旅行でした。
この頃は全く英語も中国語も分からず、
香港で話す中国語が広東語だと言うことすら、理解せず。
ガイドさんの「あと10年で香港は中国に返還されますが
それまでに一度は、香港に来てくださいね」の言葉が印象的でしたが、
まさかその10年以内に、香港に住むとは思いもしなかったです。
2回目の海外旅行は雑誌の招待旅行
2回目の海外旅行は、1988年1月、上海・北京旅行4泊5日。
何と旅行雑誌の懸賞に当たり、無料の招待旅行でした。
AB・ROADというリクルート社の旅行雑誌で、
上海についてのイメージのエッセイを募集に応募して、
無料招待旅行を獲得しました。
何故上海についてのエッセイを応募するに至ったのか?ですが…
80年代に少女漫画誌で連載の「南京路に花吹雪」にハマりました。
1936年(昭和11年)の上海、日中戦争回避のために作られた
陸軍の地下組織「54号」を舞台に繰り広げられる、ハードボイルド作品。
当時の時代背景や中国の情報が殆ど無い中で、繰り返し読みハマりました。
租界、外灘、特務機関、秘密結社、二重スパイ、青幇、藍衣社、抗日運動、共産党、国民党、洪門、テロリスト、海外列強勢力…。
知らない言葉を追いながら、オールド上海の世界観に憧れました。
因みに54号のモデルはジェスフィールド76号(極司非爾路76號)。
日中戦争時上海で日本軍により設立された特務工作機関で、
後の日本の傀儡といわれる中華民国政府の国民党政府機関となりました。
今は深堀すると色々出てきて、遠い記憶が繋がります。
もう一つハマったのは、自由劇場のミュージカルの「上海バンスキング」。
戦前の日本人が多く住んだ虹口区、北四川路の横浜橋のたもとにあった
ダンスホールで繰り広げられた物語がモデルとなりました。
ミュージカルは博品館劇場などへ見に行きました。
ハードボイル漫画とミュージカルの世界のオールド上海に憧れて数年間
エッセイ募集で妄想を膨らました文章を書き、懸賞に当選して、
憧れの上海旅行を獲得しました!!
初めての中国。1988年。全くの異国
初めて行った上海、そして北京は、全くの異国でした。
上海に行く半年前に初めての海外旅行として香港に行きましたが、
地下鉄やトラムやフェリーに乗り、
当時安かったので躊躇なくタクシーにも乗り、
漢字の筆談で交渉して買い物をしたり、
今思うと迷いながらも、それなりに自力で周りましたが、
1988年の中国は中国語も分からず全くの異国。
幸いな事に、私と共に懸賞に当選した方が、北京短期留学経験があり、
中国語が話せたので、ご一緒させていただき、歩き回ることが出来ました。
上海のホテルは上海大廈。当時は高層ビルが無く、
ホテルの部屋から、上海の街並みを一望することができ、
その景色に心奪われました。
初めての上海旅行で、妄想のオールド上海がリアルな世界になり
1988年当時のリアルな上海が未だ開発前で、古い建物が多く残り、
現代的に開発される前に一定期間住んで堪能したいという
欲望が生まれました。
この後、NHK中国語講座で中国語を学び始め
一年後に上海留学をする事になります。
そしてその後紆余曲折を経て香港に住む事になりますが
最初のきっかけは、無料の招待旅行でした。
全くタダほど高いものはありません。