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学校復帰に向けた支援をしても、不登校はゼロにならない

今日の午後は、「不登校」がテーマのワークショップに参加。保護者の方の悩み、子どもの現状、元当事者の方の話など、様々な視点からお話をうかがった。

デリケートな話題で外に出せないことはふせ、実際にデータなどで公表されていることをもとに大きく以下の3点を整理してみた。



1、不登校の現状
2、学校復帰に向けた支援をしても不登校はゼロにならない
3、子どもたちが求めているもの




1、不登校の現状

小学校→約3万5000人
中学校→約10万9000人
(国立、公立、私立の全国の合計。数字はH29年度のもの※一番最後に元データのリンクあり)

このうち、90日以上欠席している子どもは小中学校あわせて約8万4000人。

これは、不登校の子どもの約6割にあたる。

不登校の子どもの数は子どもの数が減っているにもかかわらず5年連続増加傾向。

学校の登校日数は年間200日ほどなので、90日休むとなると、年間の半分は欠席しているのが現状。

近年、小学校でも不登校の子どもが増えているけれど、学校の体制が整っていない。先生たちも困っている状態。(対応がわからないので、旧時代的な方法―例えば無理矢理にでも連れてくる―などをしてしまうことも)



2、学校復帰に向けた支援をしても、不登校はゼロにならない


再登校への壁は高く、もう一度学校に戻りたいと希望する子は3割程度。(文科省の調べでは、復帰した子どもは35%)

学校復帰を前提とする適応指導教室の利用率は5~10%。

「明日学校に行けない」と思っている子どもに、「学校復帰」はハードルが高い。

「学校に行く行かない」が大事なのではなく、どんな大人になりたいか、やりたいこと&したいことをどうしたら広げられるかを大人が一緒に考えることが大事。




3、子どもたちが求めているもの

子どもが好きなことをして、気になったら勉強をして、ゆったり仲間と話ができて…そんな温かくて安心できる居場所。

我慢させて、無理矢理適応させるのは危険なこと。お腹が痛い、熱っぽいなど、体が拒否反応を示しているのだから、その表現を尊重すべき。

学校はその子にとって安心できる居場所ではないのに、無理矢理そこに合わせることはない。

今の時代は、学ぼうと思ったらいつからでも学ぶことができる時代。学校が居場所の全てではない。





話を聞きながら、以前、「学校はその子にとって安心できる場所?まずはそこを考えることからはじめると良いよ」とアドバイスされたことを思い出す。

人間関係は?
その子の能力は?
体調面は?

…ひとりひとり、かかえているもの、スキル、成長速度、性格、様々なことが異なる。

それを一括りにした学校のシステムが合わなくても当然だ。

「学校に登校する」が目的になると本質は解決しない。「学校に登校する」は成長のための手段でしかない。

「学校に行く」「行かない」は選択肢のひとつという考え方。

いつからでも「学ぼうと思ったら、必要なことを学べる」ということ。

そういう居場所をつくること。

学校に復帰させることを目的としない方法が、これから絶対必要になってくると思っている。

学校外でのサポートについて、考え方を広めたり、活動を支援したり、居場所作りを実現したり。

私自身も、そんなことをしたいなぁと本気で思っている一人です。


※なお、今日まとめた話の文科省のデータはこちらで確認できます。pdfのその2のほうです。

平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/10/1410392.htm

#不登校 #子どもの居場所 #学校復帰 #安心できる居場所 #学校に行きたくない #自分らしく生きる #選択肢

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