おばあちゃん
私は両親と兄2人
あと、母方の祖母と暮らしていた
祖父は、私が生まれるだいぶ前に
癌で亡くなっていた
母は、一男五女の兄妹の四女だった
二つ上の姉の三女が
18歳で結核で亡くなっていた
因みに、その三女は
姉妹の中で1番の才色兼備で
私の名前の「絵恵」(仮名)は
その三女の「絵恵子」から
「子」を取って名付けたと言う
話は戻り、なぜ四女の母が
祖母と暮らしていたのか
まず、長男の嫁とは折り合いが良くなく
長女の婿も、次女の婿の事も
あまり好きではなかった様だった
末っ子の五女の婿とは
まあ、まだ仲が良かったみたいで
年間に7割はウチに住んで
あとの3割程はその五女の団地にも
住んでいた
私の父も祖母には
優しく居心地が良かったのも
あったのだろう
でも、結局は私の家だけ
子供が三人で子育てが
大変だろうからと祖母に家事を
手伝ってもらう為だったと思う
ウチには、祖母の部屋が
狭いボロい借家の玄関入ってすぐの
洋室にあった
ベッドとマッサージ機と箪笥だけで
もうスペースがないくらいの
本当に狭い部屋だった
祖母は、私たち孫にとても優しく
私は祖母が大好きだった
夕飯もお子様ランチ風に
ワンプレートで作ってくれたのは
本当に嬉しかった
私が幼稚園の頃に祖母が近所の歯医者に行って
上の歯を総入れ歯で帰って来た事があった
私は、そのいきなり真っ白で生え揃った歯が
違和感でとても怖くて祖母を直視できなくなり
数日は喋らなかった
その頃から、見慣れないものに
すごく嫌悪感を出す子供だった