お絵描き教室

保育園の頃から、
土曜の午後は絵画教室へ通っていた

いや、通っていたと言うか
保育園が外部の画家の先生に
場所を提供していたので
土曜の保育の後は、
そこの絵画教室へ行っていた

保育園へ入るまでは
家でずっと絵を1人で描くのが
好きだった様で
母は、私をそこへ通わせる様になった

初めて教室で描いたのは
赤ちゃんが抱っこしてそうな二等身程の
絵を八切りの画用紙に描いた

すると、珍しく
母はすごく褒めてくれた

当時は嬉しかったけど
今思い出すと、気持ち悪い絵だ

そこの教室では
幼児から小学生ぐらいまで
10人ぐらいは居ただろう

先生が黄色の絵の具で
下書きして、それをただ
好きな色に塗るだけの絵画教室だった

その絵は、いつも人が何かをしている
俯瞰で見た風景で
なにひとつ面白味のない
つまらない
塗り絵みたいな絵を
3時間ぐらいかけて描いていた

私は、いつの頃からか飽きてきて
近所のKちゃんや、Hちゃんが通ってる
ピアノ教室に行きたいと母に懇願したが
ピアノが買えなし、置く場所もないと
何度も言われ
結局、その絵画教室には
5年生まで通っていた

月謝は、月4回で4千円だった

ちなみに、その教室では
友達も出来ず、結局最後まで
友達も居なかった
誰とも喋らず、ただ毎回黙々と描いていた

母が迎えにくるのは
いつも17時過ぎで
絵を描いた後は
1人で保育園の園庭の砂場で
砂遊びをして待っていた

小学校入ってからは
その保育園まで毎週土曜日は
自転車で2キロ以上の距離を
20分以上かけて1人で通った

今思えば、そこまでして行くほどの
習い事でもなかった