#3 散歩時の伝達忘れ
園児数 :11名(1歳児)
保育者数 :保育士4名
発生場所 :園庭
発生時刻 :10時頃
ヒヤリハットの概要
散歩へ出かけた際、遅れて登園する園児の情報を他の担任保育士へ伝達せずに散歩へ出発してしまった。
ヒヤリハットの詳細
当日リーダーを担っていたA保育士は、散歩へ行く旨を園長へ報告し、他の保育士3名(計4名)と園児数を確認した後、近隣の公園へ向かった。しかし、同じクラスで保育室内に残っていたB保育士には伝達したつもりになっており、散歩へ出かけることを伝え忘れていた。
また、当日1名の園児が遅れて登園することを散歩へ出かけた担任保育士4名(A保育士を含む)は認識していたが、保育室に残ったB保育士に伝達し忘れており、遅れて登園した園児の対応にB保育士は混乱してしまった。
今後の対策
散歩を含めて園外保育時は、クラス内の担任保育士間で伝え漏れがないことを確認すること。また、遅れて登園する園児がいる場合、担任保育士が対応できない場合は、別のクラスの保育士へ情報をしっかりと伝達し、対応をお願いするなど詳細を引き継ぐようにする。
発生した事例から考える
本事例は平成30年に発生した事例です。当時よりちどり保育園では、園外保育時に限らず保育の場面が変わる度に人数確認を徹底しており、当時も散歩へ出かける前、保育室に園児がいる時点で人数確認を行い、散歩へ出かける前も人数確認を行い、それぞれ11名だったのでA保育士を含めて、全員が安心して散歩へ出かけました。
しかし、詳細にも記した通り、遅れて登園する園児の情報を保育園へ残ったB保育士をはじめ、他のクラスの保育士へ伝達し忘れ(正確には伝達したと勘違い)てしまい、遅れて登園した園児の対応に混乱が生じました。
近年、園外保育先で園児を置き去りにしてしまったり、バス内で園児を取り残してしまったりする事故が散見しており、中には尊い命を失ってしまう事態にも発展しています。出発する前、公園到着時の園児数があっていることはもちろんのことであり、公園出発時、帰園時の人数も一致するために、こまめな人数確認が必要ですが、本事例のように遅れて登園してくる園児や、急遽、帰らなくてはいけない園児の情報なども、担任保育士だけではなく、他のクラスの保育士とも情報共有をしなければ、混乱をきたしてしまうということを身に染みて感じた事例でした。
もちろん、保育士も人ですので、時にはミスをしてしまうものです。人ですからミスをしない。ということはあり得ません。しかしながら、このような事例を園内で共有することで、同じようなミスの再発防止策へつながります。このような繰り返しが、安心で安全な保育園生活を整備することにもつながっていくのです。
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