【選挙ウォッチャー】 大阪市議選2023・都島区レポート。
3月31日告示、4月9日投票で、大阪市議選が行われました。
都島区は定数3となっていますが、維新、維新、自民、公明の4人が立候補し、立憲や共産といったリベラル系の候補は、そもそも立候補すらしていませんでした。これは「最初から勝ち目がないから」とも言えますが、立憲や共産から立候補してくれる人がいないという問題でもあります。
都島区は、衆院選だと「大阪4区」にあたりますが、共産党からは清水忠史さんが立候補しています。清水忠史さんの票を少しでも伸ばすためにも市議選は重要だったのではないかと思いますが、戦略的な動きが一切できていないのも共産党の特徴であり、都島区は捨てられています。
大阪維新の会のやりたい放題を止めるためには、自民党が入るしかありません。4月の統一地方選が行われた頃は、まだ岸田政権にここまでの逆風が吹いていませんでしたので、市議選であれば、自民党にも多少の勝機がありました。
しかし、自民党が勝つということは、公明党が負けるということは、公明党が負ける可能性もあるわけで、もしここで公明党が負けるようなことがあれば、これはこれで事件です。
■ 大阪市都島区・選挙ボード解説動画
■ 大阪維新万博の「今」を伝える(#18)
2025年に開催される「大阪維新万博」は、このままだと確実に工事が間に合わないため、とうとう日本政府に、とんでもない注文をしました。それが「時間外労働の上限規制を例外的に撤廃してください!」です。
建築業界では2024年4月から「働き方改革」の一環で、時間外労働の上限規制が適用され、時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満と決められています。ただでも建築業界全体が人手不足だというのに、その穴をブラック労働で埋めることもできないので、広い範囲で工事が遅延するのではないかと心配される中、ただでも工事が間に合わないことが懸念されている「大阪維新万博」。この際、労働時間を守っている場合じゃないというところまで来ているようです。
東京五輪のメイン会場となった新国立競技場の工事では、現場監督の過労自殺や作業員の労災死亡事故が起こっており、そういうことが起こらないように労働時間を守る動きが徹底されようとしているのです。だけど、このままだと予定通りに「大阪維新万博」が開催できないという政治側の都合によって、「みんなでブラック労働してください!」とお願いしているに等しいわけですから、気が狂っているにも程があります。ましてや、この「大阪維新万博」のテーマが、「いのち、かがやく」です。過労死や過労自殺を招きかねない労働環境を作り出しておきながら、どの口で「命の大切さ」を訴えようとしているのでしょうか。
なお、この万博協会のお願いに対し、過労死弁護団全国連絡会議が猛烈に抗議をしているほか、加藤勝信厚労相が「上限規制の適用外」として認めることに消極的であることから、今のところは、このアイディアが採用される見通しはありませんが、そうなるとますます「大阪維新万博」を予定通りに開催できなくなってしまいそうなので、「開幕してもまだ工事をしている万博になる」に5万ペリカを賭けたいと思います。これが本当の大阪カジノです。
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