【選挙ウォッチャー】 参院選２０２２・岡山県選挙区レポート。

　６月２２日公示、７月１０日投票で、参院選が行われました。
　この岡山県選挙区は、選挙やる前からほぼ結果が決まっているのではないかと見られていた選挙区ですが、自民党の小野田紀美さんが調子こいて公明党を切り、自民党と公明党の関係にヒビが入りそうになっていたので、そいいう意味では非常に面白い選挙区です。小野田紀美さんは、まごうことなき
ネトウヨで、けっこうどうしようもない人なんですが、どのように応援されているのかを見るだけでも価値があったと思います。

小野田 紀美　３９　現　自民党
黒田 晋　　　５８　新　無所属
住寄 聡美　　３８　新　日本共産党
高野 由里子　４６　新　参政党
山本 貴平　　４７　新　ＮＨＫ党

　当初、ＮＨＫ党は、自民党ながらＮＨＫの受信料問題に切り込んでいた小野田紀美さんを応援するため、候補者を擁立しないという話でした。全国の４５都道府県選挙区の中で、唯一候補者を立てないというエリアが岡山県だったはずです。ところが、情勢が危うい可能性があるということで、いきなり小野田紀美さんに一切の配慮もなく、いきなり山本貴平を擁立してきました。
　小野田紀美さんとしては、ＮＨＫ党から出ようと出まいと票が削られるということはないですし、そもそも応援を頼んだ覚えもないわけですから、勝手にすればいいという話ではありますが、仁義もヘチマもあったものではないというのが「ＮＨＫ党」なのです。一言で言えば、「クソ」です。

■ 山本貴平の主張

　山本貴平に何かしらの政治的な主張があるわけではありません。尊師・立花孝志から「出馬しろ」と言われて、「はい、わかりました」で立候補しているだけの、どっぷりとした洗脳されたＮ国信者です。もしかすると、洗脳されているというよりは、 立花孝志に生活の面倒を見てもらってスタッフとして働いているので、これくらいのことは朝飯前でやるというスタンスなのかもしれません。参議院会館のＮ国党会派室は、完全に尊師を頂点とする王国が築き上げられており、尊師の言うことには絶対服従です。オウム真理教と何も変わりません。
　これまでに立候補している人たちの顔ぶれを見れば分かりますが、基本的にＮ国信者は「うたつの上がらないオッサンたち」です。ごく稀に女性もいますが、仕事のできる人間はほとんどいません。「堀江政経塾」に入ってしまう自己啓発タイプの若者が、自己啓発の一環でやる気があるだけで、それ以外のＮ国信者たちは、一般社会ではなかなか通用しないタイプが多いのです。コンビニで働くにしても、配送の仕事をするにしても、どんな仕事も苦労は絶えません。そんな中で、いわゆる「軽作業」しかなく、尊師さえ崇拝していればコミュニティーの仲間入りができるＮ国党は、いわばＮ国信者たちの楽園、最もふさわしい言葉は「サティアン」です。
　山本貴平に決まる前は、よくわからない女性候補が立候補することになっていたのですが、東谷義和が岡山県のホテルに関する暴露をしたため、ＮＨＫ党から立候補すると友人関係にヒビが入りかねないということで辞退されました。尊師・立花孝志は「これもガーシー砲の威力だ」と大喜び。すぐに山本貴平に差し替えられたというわけです。