【選挙ウォッチャー】 参院選2019・北海道選挙区レポート。
参院選の北海道選挙区は、改選2から3に拡大されていることもあり、だいぶ熾烈な争いになっています。長らく北海道知事を務めてきた高橋はるみさんが参院選に挑戦し、立憲民主党からも国民民主党からも候補者が出ている中、労働者党や幸福実現党、NHKから国民を守る党といったアロマティックな政治団体が続々と立候補を表明しており、日本のヤバさをヒシヒシと感じる雰囲気の選挙になっていますので、今年の参院選は北海道からスタートすることになりました。
高橋 はるみ 65 新 自民党
岩本 剛人 54 新 自民党
勝部 賢志 59 新 立憲民主党
原谷 那美 35 新 国民民主党
畠山 和也 47 新 日本共産党
森山 佳則 52 新 幸福実現党
岩瀬 清次 66 新 労働者党
中村 治 66 新 安楽死制度を考える会
山本 貴平 44 新 NHKから国民を守る党
改選3に対して9人が立候補しており、うち4名がキワキワ系のオジサンたちということで、選挙に立候補するのは自由ですが、幸福実現党やNHKから国民を守る党のカルト政治団体が虎視眈々と議員の椅子を狙っている不気味な感じは、しっかりとマークしておく必要があると思います。
■ 高橋はるみ候補の主張
高橋はるみさんは、皆さんご存知の通り、つい最近まで北海道知事だった人物です。世にも珍しい女性知事として2003年から2019年まで4期16年にわたって北海道知事として活躍してきました。もともとは通商産業省(現・経済産業省)のキャリア官僚で、通産省時代の先輩である町村信孝さんに誘われ、2003年に北海道知事選に挑戦して当選。その政治手腕については賛否両論あるものの、知名度という点では抜群で、立候補した時点で当選確実と言える雰囲気でした。
札幌市の大通公園で行われた高橋はるみさんの第一声には、知事のバトンを引き継いだ鈴木直道さんが駆け付け、応援演説をしていました。夕張市長時代には外資系企業に格安で土地を売ってしまった疑惑があり、ポンコツかもしれないと思っていた鈴木直道さんでしたが、赤字のJR北海道の路線についても維持できるように頑張っており、IR・カジノの誘致も見送る決断をしていて、細かい部分ではさまざま声はあるかもしれませんが、大きなところでは、それほど悪くない印象も受けています。まだ1期目も1年経っていないので、この段階で結果を求めるのは可哀想ですが、どうやら完全なるクソ知事ではなさそうなので、これからも見守っていきたいところです。
高橋はるみさんの応援に駆け付けた人の中には、この人の姿もありました。かつては疑惑の総合商社と呼ばれた「新党大地」の代表・鈴木宗男さんの娘で、自民党に在籍している鈴木貴子さんです。完全にベテランの風格が漂っているので、けっこうな年齢なのかと思いきや、現在33歳。1月5日が誕生日なので、このレポートが公開された翌日に34歳になります。人生100年時代だと考えても、あと50年は政治家をやれそうな「日本の未来を背負っている政治家の一人」であることは間違いなく、鈴木貴子さんについては今後もマークしていく必要があると思います。ちなみに、最近までは防衛大臣政務官をやっていたのですが、現在は自民党の「副幹事長」というポストです。あの最大限に老害を発揮している二階俊博幹事長の下で業務をこなしているのですから、仕事ができるかできないかで言ったら、この若さで仕事ができる人だと言っていいのでしょう。それが国民のためになっているかどうかはさておき、能力は高い。それを裏付けるように、そのスピーチ能力は非常に高く、日本維新の会の梅村みずほさんと互角だと思われ、「スピーチモンスター」の称号を与えてもいいと思っています。鈴木宗男さんもなかなかのジジィですが、それ以上の強敵かもしれません。
高橋はるみさんは北海道知事だったので、「そりゃそうだろうな」という話かもしれませんが、第一声には北海道で選出されている国会議員や県議会議員が大集結。自民党の皆さんが一致団結して、高橋はるみさんを応援していました。北海道は旧民主党もそれなりに強いことは強いのですが、立憲民主党と国民民主党で分裂しているのはマイナスでしかありません。しかも、立憲民主党は少しだけ人気がありますが、国民民主党に期待する声はほとんどありません。だから、立憲民主党は当選できるけど、国民民主党は当選できない現状があります。なのに、北海道においては立憲民主党より国民民主党の方がまともです。北海道知事選も自民党が勝ちましたし、北海道はしばらくの間、自民党の時代が続きそうな予感もしています。
しばらくNHKから国民を守る党のウンコまみれレポートをお届けしないことを決めてから、すっかりやる気に満ち溢れるようになってしまい、面白いレポートをお届けしたくてしょうがない人間になってしまった僕は、せっかくなので、今度の衆院選の展望について、北海道の小選挙区・全12区の情勢についてまとめてみることにしました。
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