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【選挙ウォッチャー】 狛江市議選2019・分析レポート。

狛江市を取材するのは初めてではありません。昨年7月に市長がセクハラ問題で辞職したことに伴う選挙があり、自民党も共産党も素晴らしい候補を擁立することに成功。世にも珍しい「どちらに投票しても良い」という選挙になったのですが、今回の狛江市議選は「絶対に投票してはいけない候補がいる」という選挙になったため、市民の良識が問われることになりました。幸福実現党のように説明するまでもなくヤバい政党もありますが、「NHKから国民を守る党」は説明しなければ誰が良いのかがわからないため、勘違いして投票してしまう人が存在します。

狛江市は東京で最も小さな市です。定数22に対して29人が立候補しており、7人が落選する計算になるため、ほんの少しハードルが高いです。狛江市で暮らしている人たちは、狛江市が暮らしやすいことを誇りに思っているため、「NHKから国民を守る党」のような謎の多い政党に投票するようなことは少ないのではないかと思われ、落選するのではないかと予想していた街です。しかし、台東区議選でも落選するだろうと思ったら、そこそこ票を取ってしまったように、何が起こっても不思議ではありません。僕たちにできることは見守ることだけです。


■ NHKから国民を守る党は落選した

狛江市はこれから4年間、無駄な税金を払う必要がないことが約束されたと言えます。狛江市に住んでいる人たちは基本的に狛江市に住んでいることに誇りを持っていて、比較的裕福な家庭も多いため、NHKにしっかり受信料を払っている人も多いのだと思います。なので、狛江市からは先日の参院選の比例区でも立候補した岡本介伸が立候補してきたのですが、しっかり落選させています。岡本介伸は「NHKから国民を守る党」の中でも攻撃性の高い部類に入り、セキュリティーの関係で撮影禁止になっているはずの衆議院会館で、足立康史センセイの部屋を突撃している動画をアップしています。同党の中では「特攻隊長」的なポジションを築いているようです。

こういうのを「矩(のり)を超える」と言うのだと思いますが、議員会館の中がどうして撮影禁止になっているのか、アポ無しで国会議員の部屋を訪れることがどれだけ失礼かなど、少しでも社会常識があれば、きっとやらないであろう行動をあっさりやってくるあたりは「NHKから国民を守る党」の党員特有の行動であると言えそうです。こんなのが一般の社会で仕事をしていても、はみ出るだけでしょうから、そういう人たちがゴキブリホイホイのように集まってきていると言っていいでしょう。最近はさまざまなマナーが失われつつある日本ですが、こういった当たり前の社会常識やマナーを守れるかどうかが「大人の価値」なのだと思います。

さて、岡本介伸は600万円の供託金を自分で用意したとされ、参院選の比例区で3位となる票を獲得しています。ということは、立花孝志が逮捕されるなどして辞職した場合は、2位の浜田聡が繰り上がりますが、その浜田聡に万が一のことがあった場合には岡本介伸が参議院議員になるという構図です。比例区で1議席を与えてしまったので、6年間にわたって「NHKから国民を守る党」が議席を確保し続ける形になります。今さら後悔しても遅いのですが、日本の税金が相当無駄に使われています。


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