【選挙ウォッチャー】 大阪市議選2023・此花区レポート。
3月31日告示、4月9日投票で、大阪市議選が行われました。
此花区は、まさに「大阪万博」の会場となる夢洲がある所で、USJなども此花区にあたります。本来なら、めちゃくちゃ盛り上がって然るべき場所なんですが、選挙に立候補しているメンツを見ても、3分の3でオジサンであり、あんまり面白そうではありません。
定数2に対し、3人が立候補していますが、結果も感動的ではありませんので、このレポートが単品で売れるニオイは全然しません。
立候補したのは、維新、公明、共産の3人です。
こうなってしまうと、どうせ維新と公明が勝つのではないかという下馬評が出来上がってしまいますが、下馬評を崩すようなことがあったら、とても面白い選挙区になります。共産党の74歳元職の候補が、番狂わせの復活当選なるでしょうか。
■ 大阪市此花区・選挙ボード解説動画
■ 大阪万博の「今」を伝える(#20)
この国の人たちは、現実をまったく直視しません。大阪維新の会をはじめとする政治家も政治家ですが、その周辺にいる「お偉方」たちも、これまたどいつもこいつもポンコツばかりです。なので、「大阪万博」も、大日本帝国時代からの伝統芸であるインパール作戦に突き進んでいます。
先日、大阪万博の開幕まで600日を切りました。現在、大阪万博には67の企業や団体が協賛をしているそうですが、まだまだ会場整備や運営に関わる協賛企業を募集中だといい、その人たちが8月23日に「夢洲」の視察をして、「すごく楽しみになった」と感想を述べていました。なんでも、大阪万博では協賛するメリットの一つに「工事現場の視察会」に参加できることを挙げているそうです。個人的には、素人が工事現場なんぞを見たところで、「ショベルカー、めっちゃ動いてる!」ぐらいの感想しかないのではないかと思いますが、協賛すれば工事現場の中には入れるようです。
さて、とうとう世界各国のパビリオンが「プレハブ」になることが決まったばかりの「大阪万博」ですが、建物を見た際のビジュアル的な感動が失われ、ますます魅力がなくなっているのに、自民党の二階俊博さんが会長を務める超党派議員連盟の役員会が開かれ、「まだ全国的な関心度が低い」とした上で「万博を日本全体の成長、活性化の起爆剤とするべく、議連で盛り上げていきたい」と意欲を述べたことがニュースになっていました。
政治家の意気込みとしては「経済成長の起爆剤にしたい」となるのは理解できますが、大切なことは「本当に経済成長の起爆剤になるのか」という結果の部分です。現状、大阪万博には既に巨額の税金が投入されている真っ最中ですが、このままでは、さらに税金を使いまくることになりそうです。税金を使うということは、他の行政サービスを中止したり、あるいは税収を増やすために増税したりしなければならず、これだけ物価や燃料費が高騰している中で増税をすれば、経済が成長するどころか、経済が停滞することになるのは火を見るより明らかです。つまり、この「大阪万博」が「経済成長の起爆剤」になれば良いですが、むしろ「経済の足を引っ張る存在」になってしまうのではないかということが強く懸念され、本当にこの無策のまま「大阪万博」を開催して良いのかということが問われています。
何より悲しいことは、大阪維新の会には「考える能力がない」ということです。馬場伸幸代表の飲み会を断らずに参加するかどうかで出世が決まってしまう世界なので、アホで暇な奴ほど真っ先に駆け付けて出世するシステムになっており、少なからず幹部が全員バカという組織に仕上がってしまったため、アイディアなんて、ろくすっぽ出せるはずがありません。無能の集団の特徴は「解決策を考えられない」という頭脳の弱さです。画期的な方法を思いつけるはずもないので、失敗に向かってインパールするのが、我らが大日本帝国時代からの伝統です。
このままでは「大阪万博」は失敗してしまうのではないかという心配があるわけですが、その解決法が「人々の関心が低いせいだ!」なので、何一つポジティブな要素がない中で、どうやって関心や期待を寄せろと言っているのかという話でしかなく、「僕に彼女ができないのは、長澤まさみちゃんが僕のことを好きになってくれないからだ!」の世界です。
しかし、もっと不安なのは、めちゃくちゃ失敗と言えるようなものであっても、今の僕たちは「失敗している」と気づかないのではないかという気がしてきました。インパールをインパールだと気づかない。何も感じないままに衰退していくのです。
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