『やめとけ!チキンマン』番外旅情編〜京都 「チキンマン対大恐竜イヅツコナカリュウ」
「宮津(みやづ)で珍魚が釣れるよ元木くん!」
チキンマンが月に行く前の話だ!
敵と戦っている最中なのに互助会の森谷さんが話しかけてきた!
「珍魚を釣ってこいよ元木くん!」
あまりに何回も本名を呼ばれて力を失ったチキンマンは
敵に3日以内にノコギリクワガタの幼虫を送る事を約束して
引き分けにしてもらった!
「元木くん珍魚釣れよ!」
「どこに行けばいいんですか?」
「京都の宮津だよ!
民宿井筒屋の裏から釣れるよ!」
互助会の森谷さんからは以前
中崎町商店街に富田靖子がいるとうそをつかれた事がある!
だから今回も信じられなかった!
「なにかの稚魚だよ!
ピンク色でにょろんとした珍魚だよ元木くん!」
行かないと行くまで言われる気がしたので
チキンマンは釣り竿を持って宮津に向かう事にした!
ねこが一緒に来ると珍魚を食べられてしまうので
ねこに見つからないように家を出た!
「ごめんやしてー!
予約してた元木ですー!」
出てきた民宿井筒屋の女将に驚かれた!
珍魚やねこや富田靖子の事を考えていたせいで
元木に戻るのを忘れていたのだ!
「まぁこんな僕ですけど泊めてください!」
チキンマンはちょっとお昼寝した後
さっそく女将から井筒屋の裏に案内され
珍魚を釣り始めた!
女将が言うには珍魚はイヅツコナカウオという魚だそうだ!
なにかの赤ちゃんなのだそうだが
大きくなった姿は誰も見た事がないと言う!
イヅツコナカウオは釣ったらすぐに逃さないと
親が出てきて襲われるという伝説もあるそうだ!
「あはは!伝説とかは俺にはきかないっすよ!」
女将は心配そうに晩ごはんを作りに行った!
チキンマンは釣りがへただったので
釣った魚の針を取るのに30分ぐらいかかった!
だからぜんぶ死んだ!
死んだ魚はかもめが飛んで来て食べた!
「釣りはむずかしいなぁ!
いっぱい死んだしなぁ!」
すると!
今までにない引きを竿に感じた!
「ややーっ!」
チキンマンは思い切り引き上げた!
するとそれはなんと!
珍魚イヅツコナカウオだった!
チキンマンは珍魚を釣った喜びで天に向かって叫んだ!
「アーングラー!!!!!」
さっそく針を取って逃がそうとしたのだが
ぜんぜん取れなくてやっぱり30分かかった!
イヅツコナカウオはどんどん弱っていった!
その時だ!
海が大きく揺れて何かが水の上にバシャーンと現れた!
「うーわー!!!!」
それはイヅツコナカウオが成長した
イヅツコナカリュウだった!
珍魚は古代恐竜の子供だったのだ!
むぎゃああああああーっ!!!!
イヅツコナカリュウは恐ろしい鳴き声でチキンマンに迫った!
「おのれ!
さては貴様だな!
何の罪もない漁師たちを海に引きずり込んで殺したのは!」
そんな話は聞いた事もないのだが
そう言わないと100%自分が悪いのを認めてしまう事になるので
チキンマンはイヅツコナカリュウに言いがかりをつけた!
むぎゃああああああーっ!!!!
チキンマンは井筒屋のおじいちゃんが使うモリを借りて構えた!
「おとうを返せーっ!」
チキンマン対大恐竜イヅツコナカリュウの
壮絶な闘いが始まった!
その間に珍魚は勝手に針を抜いて
ちょろんと海に落ちていった!
(2020年7月18日)
*このエピソードの撮影で使用されたイヅツコナカリュウとチキンマンは
京都府宮津市にある「民宿井筒屋」に保存・展示されています。
民宿井筒屋にて是非ご覧下さい。
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