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BLEACH 護廷十三隊 隊花まとめと考察

はじめに

漫画作品BLEACHに登場する組織、護廷十三隊には、それぞれ隊花が設定されている。本記事では、各隊の隊花および込められた意味をまとめる。
また、完全に主観にはなるが、作中で登場した隊長と花言葉の関係についても考えていく。


隊花一覧

一番隊:菊【真実と潔白】

山本元柳斎重國
言わずと知れた総隊長。「真実と潔白」という花言葉は、特に尸魂界篇での規律を重んじる彼の姿が浮かぶ。余談だが、「殺伐とした殺し屋の集団」と喩えられた結成当初の護廷十三隊でも隊花は掲げられていたのだろうか。もしそうならば、副隊長が死体の山に隠れて不意打ちを仕掛けるような隊の花が「真実と潔白」を謳っているというのは、なんとも皮肉である。だが同時に、そのような行いができることが当時の護廷十三隊の強さと言えるだろう。花の持つ意味と実際の行動が一致するにつれ、殺し屋集団だった護廷十三隊は今の姿に近づいていったのだろう。

京楽春水
八番隊の印象が強い二代目総隊長。破面篇の時点でシリアスな場面ではダークな空気を纏っていたが、総隊長就任後はそれが顕著になる。
「真実と潔白」とは正反対の雰囲気を纏う彼だが、一護の今後について現世の友人達に説明しに行く真摯な姿勢などは、花言葉に即しているように思える。今後はどうなっていくのだろうか。


二番隊:翁草【何も求めない】

四楓院夜一
名家の生まれながらも飾らない人柄で人望を集めた。猫のように自由気ままで何にも縛られない姿勢は、翁草の花言葉を彷彿とさせる。

砕蜂
同じ花言葉でも、こちらは隠密起動総司令官らしい冷徹さを感じさせる。様々な要素から話題に上がりがちな彼女だが、登場初期のクールさ、恐ろしさはやはり忘れられない。なお、翁草には、上記のもの以外にもいくつか花言葉がある。


三番隊:金盞花【絶望】

鳳橋楼十郎
ローズ。作中での深掘りは多くなかったが、アンニュイな雰囲気を纏っていたシーンが目立つ。ただし仲間想いな一面を持つことは覚えておきたい。

市丸ギン
趣味が「人間観察」で悪戯好きな彼。その毒牙にかかった者は絶望を感じていそうだが、彼自身が胸に秘め続けたものを考えると、その絶望もまた深そうである。


四番隊:竜胆【悲しむ君が好き】

卯ノ花烈
治療や補給を主な任務とする四番隊。隊花の花言葉は、怪我人や病人に寄り添うような姿勢を感じる。
ただ、彼女の過去を考えると意味が180°変わってきそうだ。公式でのステータスにおいて攻撃力がMAX、健康を大事にしていそうな雰囲気ながら濃い味を好み薄味を嫌うなど、公式の書物で隊花が公開された時点で彼女の正体に関する伏線、あるいは前フリは存在していたことは忘れてはならない。

虎徹勇音
彼女に関しては、隊花の解釈は患者に寄り添うような姿勢を体現していると考えて間違いないだろう。


五番隊:馬酔木【犠牲・危険 清純な愛(あなたと二人で旅をしましょう)】

平子真子
藍染の実験で犠牲になった隊長格の代表的存在である。後半の「清純な愛~」部分にはあまり重ならない印象だが、そちらの方はどうなのだろうか…?

藍染惣右介
本性を現す前の振る舞いを想起させる。また、超然としていて本性が見えづらい彼よりは、副隊長である雛森から見た彼という意味合いが強いように思われる。
余談だが、公式で言及されている花言葉は、五番隊が最も長い。( )が使われているのも唯一であり、ひときわ印象的である。


六番隊:椿【高潔な理性】

朽木白哉
規律を重んじていた尸魂界篇の彼を想起させる。その後も美的センスなど不安になる面を見せながらも、高潔な理性は貫き通した。


七番隊:菖蒲【勇気】

愛川羅武
ジャンプにドハマりしており軽そうなタイプに見える彼。ただ隊長時代では喧嘩の仲裁をするなどの場面も見られた。

狛村左陣
漢気溢れる隊長と言えば彼だろう。「忠義、仁義」などではなく「勇気」なのが良い。また、勇気と言えば本作最終回にて印象的な言葉だが、これとは関係しているのだろうか。

射場鉄左衛門
ある意味狛村隊長以上に「仁義」の二字が似合いそうだが、そんな彼が勇気という身近かつ立派な言葉を背負うのは嬉しいものがある。


八番隊:極楽鳥花【すべてを手に入れる】

京楽春水
作中初期の、飄々とした彼の態度によく似合う。ただし最終章では、兄を失い義姉を失うなど、「すべてを手に入れる」とは程遠く感じる過去が描かれてきた。

矢胴丸リサ
スケベではなく興味津々なだけな人。どうしてもそちら方面のイメージが湧く。


九番隊:白罌粟【忘却】

六車拳西
あまり忘却という言葉と結びつかない印象がある。それ以外の花言葉もネガティブなものが目立つが、作中でちらほら見られた描写からはそれを跳ねのける強さ、優しさを持っているように感じられる。作中での微妙な活躍を花言葉と結びつけるのは、あまりにも酷なのでやめておこう。

東仙要
「正義」を掲げていた彼だが、その隊花が持つ意味が「忘却」というのは象徴的だ。
また忘却といえば、作中で修兵に敗北した際のモノローグが思い浮かぶ。これも意識したものだったのだろうか。


十番隊:水仙【神秘とエゴイズム】

志波一心
秘密は多かったものの神秘という言葉とはイマイチ結びつかない彼だが、五大貴族だったという出自はなるほど神秘を感じさせる。エゴイズムについては、まぁ、作中の振る舞いと結びつけられるだろう。

日番谷冬獅郎
彼の雰囲気や行動は、花言葉ありきの見方にはなるが、「神秘とエゴイズム」という言葉が当てはまるように思える。ただ、彼が単なるエゴイストではないということは述べておきたい。


十一番隊:鋸草【戦い】

卯ノ花八千流
言うまでもないだろう。

更木剣八
言うまでもないだろう。


十二番隊:薊【復讐・厳格・独立】

浦原喜助
本心が捉えづらい彼だが、研究への姿勢は花言葉と重なる部分があると言えるか。

涅マユリ
初代局長である浦原と同じく本心が捉えづらい彼。アニメオリジナルストーリーでの斬魄刀の描写、劇場版での記憶喪失時の描写などから本心は臆病者だという説があるが、研究者としての彼は隊花に沿った態度をとっているように思える。


十三番隊:待雪草【希望】

浮竹十四郎
体が弱いが人望のある彼の温かい人柄は、「希望」という言葉がふさわしいだろう。ただ、良い人一辺倒ではないことは記載しておきたい。
完結後の読み切りで印象的な出番があったが、そこでの謎が明かされる日は来るのだろうか。来てほしい。

朽木ルキア
最終決戦後の後日談で隊長に就任した彼女。新しいスタートが始まるという意味でも、「希望」という言葉がふさわしい。


終わりに

本記事を作成しようと思ったきっかけの一つは、BLEACH 100 EXAMINATIONである。2022年に行われたそれは、BLEACHについて様々な知識を問う問題が出るというものだった。私もこれを受けたのだが、結果は96点だった。思っていたよりも高得点だったため、かえって4問についた×がことのほか悔しく思え、どの問題を間違えたか、どこに正解が載っているかは未だに覚えている。そのうちの一つが、隊花に関する問題だった。
先日ふとそれを思い出し、「せっかくだからこの悔しさを何かに昇華しよう」と思い、今に至る。
読んでいただき、ありがとうございました。

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