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ゼロからのスタート:開業前の準備【運命の土地との出会い~隠れ家カフェを作るまで~】
子育てに追われる日々は、朝から晩までバタバタで自分の時間なんて、ほとんど取れませんでした。
特に、長男は超やんちゃ!
私の中では、「宇宙人」って呼んでました(笑)。
理解不能な行動ばっかりでしたから。
男の子ママなら共感してくれる方もいらっしゃるかな?
朝起きたら朝ごはん、片付け、洗濯、掃除。やっと一息つけるのはお昼寝タイム…のはずが、「さあ!コーヒーでも淹れよう!」って思うタイミングで、なぜか子どもたちが起きちゃうんですよね〜。
これ、子育てママのあるあるですよね?(笑)
小学生になっても、15時過ぎには帰ってくる。
帰ってきたら、「ママー!」ってランドセルを放り投げておやつタイム。
習い事の送迎に、宿題を見て、夕飯の準備…1日が終わる頃にはヘトヘトです。
こんな場所が近くにあれば…
そんな日々の中で、ずっと思っていたことがありました。
「せめて30分でもいいから、美味しいコーヒーを飲みながらホッとできる場所が欲しい」って。
でも、近所にはそんなお店がないんです…。
車を少し走らせればいくつかあるけど、徒歩圏内に欲しい!
できれば、日常の忙しさから解放されるような、主婦が気軽に行ける場所がいい。
「無いなら、作っちゃう??」
なんて、冗談交じりに夫に話していたんです。
夫は、「うん、うん…」と聞いてくれていましたが、あの時どう思ってたんでしょうね(笑)。
運命の土地との出会い
そんなある日、見つけてしまったんです。
自宅から徒歩5分の場所に、売地を発見!
ずっと「売地」の看板が立っていたのに、全然気付かなかったんです。
これって、視点が変わった瞬間なのかもしれませんね。
何かに興味を持つと、急に周りが違って見えること、ありませんか?
その土地を見た瞬間、「ここだ!」と感じたんです。
普通じゃない土地だからこそ惹かれた
その土地は、橋のたもとにある三角形の土地。
しかも、メイン道路から3〜4メートルも下がった場所にあるんです。
車で入るには、細い通路を通り、しかも鋭角に曲がらないと入れないという難関付き(笑)。
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不動産屋さんにも、「普通、喫茶店はもっと道路から目立つ場所に建てませんか?」と言われましたし、知人たちにも散々言われました。
でも、夫が否定しなかったんです。
それが、何よりもありがたくて。
そして私は「このちょっと変わった土地が面白い!」って思ったのです。
普通じゃない土地だからこそ、「個性的な隠れ家的なカフェ」を作れるんじゃないかなって。
オープン後、隠れ家カフェとして愛される
実際にオープンしてみると、「隠れ家みたいなカフェですね!」とお客様に言われることも多かったです。
申し訳ないことに迷子になるお客様も時々。
やっと建物を見つけても、今度は入口がわからない…。
「入口が分からなくて、2周しちゃいました!」と言いながら入って来られたこともありました。
それでも、近所の子育てママたちが
「嬉しい!近くにこんなカフェがあって助かる」と来てくれるようになった時は本当に嬉しかったです。
あるお客様は、「3人の子育ては大変だから、今日は夫に任せて1人でゆっくり過ごしに来ました」とモーニングに来てくれて。
その時「私が作りたかったのは、まさにこういう場所!」と胸がいっぱいになるような感覚を抱いたこと、いまでも覚えています。
竹林に憧れて…でも諦めた
この土地に惹かれたもう一つの理由は、すぐ隣に竹林があったことです。
竹の緑を眺めながら、コーヒーを飲めたら素敵だなって思って。
でも、土地の広さの関係で竹林を取り込むことは諦めることに。
その代わり、花壇を作り、シマトネリコやオリーブ、もみじなど、いろいろな木々を植えてもらいました。
大きな窓から見える景色が、季節ごとに変わるような設計にしてもらって。
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結果的には、この設計がすごく気に入っています。
コーヒーを片手に、木々の緑を眺める時間が、私にとっても癒しのひとときでした。
自分が欲しい場所を、自分で作る
この土地との出会いがなかったら、私はきっとカフェをオープンすることはなかったかもしれませんね。
「あの時、この土地と出会えて良かった!」と心から思っています。
まさに「運命の出会い」って、やつです。