![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/154233338/rectangle_large_type_2_697c3dea7673e024baf2d60e87fe6cc7.jpeg?width=1200)
秋の歌
以前、立春のころに毎年決まって思い出す「春の歌」があると投稿したが
実は秋にも必ず浮かんでくる歌がもう一首ある。
やはり古典の授業で習ったもので、普段は忘れているのに秋の気配を
感じるころになると突如リフレインするのだ。
9月も半ばになるが連日の猛暑続きでプールやビアガーデンは営業を
延長して続けていると聞くし、冷やし中華もまだまだ食べられそうだ。
とても秋とは思えない危険な暑さに、今日も明日も熱中症警戒アラートが
発令されている。
それでも夜遅く寝静まったころ窓を開けると、ふと気持ち良い風が
頬をなでてゆく。
そんな時、今年もこの歌がしみじみと蘇ってくるのである。
秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる
藤原敏行(古今和歌集)
イラスト(水彩)