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秋の歌

以前、立春のころに毎年決まって思い出す「春の歌」があると投稿したが
実は秋にも必ず浮かんでくる歌がもう一首ある。

やはり古典の授業で習ったもので、普段は忘れているのに秋の気配を
感じるころになると突如リフレインするのだ。

9月も半ばになるが連日の猛暑続きでプールやビアガーデンは営業を
延長して続けていると聞くし、冷やし中華もまだまだ食べられそうだ。

とても秋とは思えない危険な暑さに、今日も明日も熱中症警戒アラートが
発令されている。

それでも夜遅く寝静まったころ窓を開けると、ふと気持ち良い風が
頬をなでてゆく。
そんな時、今年もこの歌がしみじみと蘇ってくるのである。


秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる

                  藤原敏行(古今和歌集)

                     
                        イラスト(水彩)




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